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世界一のステーキ Bodega El Capricho ボデガ・エル・カプリチョ
スペイン北部の田舎の中でも田舎と言えるようなところJimenez de Jamuzに、世界中の肉好きの注目を集め【芸術品】と呼ばれているステーキハウスBodega El Caprichoボデガ・エル・カプリチョがあります。食に携わる仕事をしている私にとっては見逃せないお店です。

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店舗に入るといきなり肉が並び、スペインらしい炭火焼きストーブが見えるオープンキッチンが登場。自信満々の陳列法。熟成ビーフの香りがじわじわと感じられます。和牛の熟成肉の香りとは全く違う、スペインの大平原の草が発酵したような香りを含む独特なアロマが漂います。

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レストランは名前のとおりボデガ酒蔵を改装したもので、洞窟の中に配置されており、私たちは奥のテーブルへ薄暗い通路を案内されました。極めてリュスティックな店内。飾り気がなくて落ち着きます。

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食事の内容は素直に真剣に説明してくれるスタッフの意見に従い、メインの肉はもちろん牡牛のプレミアム”チュレトン”(所謂Tボーンステーキ)を選択。何歳くらいかの牡牛かというと、プレミアムの場合9年以上生きていた牡牛になります。7歳が今まで食べた一番高齢の牡牛だったので、この時点でワクワクして来ました。焼く前に写真のように肉も見せていただき、あまりの美しさにまた感激。名前は忘れてしまいましたが、ポルトガル産の品種の牡牛でした。

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トップのセシーナのパテの写真がないのですが、クリーム状になったセシーナのパテをパンにつけてまずはバター風味。写真はその次に登場したカルパッチョ。これも1か月以上熟成させているという肉。あまりのフレッシュ感で信じられません。ロイヤルという品種のエクストラヴァージンオリーブオイルと結晶状の塩が少々掛かっているだけ。甘味が最後に舌に残る不思議な肉でした。

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こちらが素晴らしい霜降り状態のセシーナ。プレミアムセシーナで3年以上ハムのように加工してから熟成期間が経過しています。どんぐり豚の最高級の熟成期間と同じ。それにも関わらずまるでマグロのトロのようなフレッシュ感があります。時間が織りなす芸術品のセシーナ。間違いなく今まで食べたセシーナの中で最も美味しいものでした。

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最高のタルタルステーキ。肉の叩き加減、味つけ、全て完璧。当然、熟成肉。熟成期間は忘れました。ここまで肉しか食べていませんが、全くサラッと食べられます。

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私たちがあまりに美味しく楽しく食べているので、ここからの2品はレストランからのサービス。カスティーリャで昔から食べられており、私の大好物でもある牛タンです。牛タンは色々な調理法がありますが、この食べ方がスペインではベストだと思います。カスティーリャでしか巡り合わない一品です。ここのハムのように加工された牛タンは最高級。これ以上上品にしかもシンプルに仕上げることは不可能だと思います。(これはお土産として購入することも出来ますので、皆様是非お持ち帰りにどうぞ)

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牛のモルシーリャ。スペインのブーダン。血をたっぷりと使ったソーセージですが、豚よりもデリケートな仕上がり。これも上品。

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お口直しのトマトサラダ。常温でトマトが出たので、一緒にこのビーフ体験をしていたイタリアンシェフが、日本だったら絶対に冷やして出すという一言。これもきっと計算されて出されているので、スペイン人と日本人の違う感性を感じました。

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いよいよメインのステーキ登場です。ステーキはオーナー自らが説明してカットしてくれます。牛は去勢されているので飽和脂肪酸が不飽和脂肪酸に変化するようで、必ず脂肪と赤身を一緒に食べるようアドバイスしてくれました。また、肉のパーツの切り方も面白いもので、それぞれのパーツの筋肉の状態を考慮しながらカット。食べていて特徴の違いがわかり驚きました。ラードもこんなに生まれて食べたことがないほど食べました。

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印象に残ったのはオーナーの肉の扱い方。肉をぐいぐい切るのではなく、スムーズに優しく切るのです。これは間違いなく彼の牛に対する愛情の現れなのでしょうが、後々まで頭に残るようなとにかく優しい切り方でした。

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肝心な肉の味ですが、熟成肉であるということが食べていく内にどんどんと感じるようになるのですが、私が驚いたのは肉の食感。とにかく柔らかいのです。スペインでステーキというと、和牛とは違いかなり噛みごたえがあるのです。噛みながら深い肉の味わいを感じるものだと思っていたのですが、ここの肉はとにかく柔らかくて、味もデリケート。すぐにはっきりと味がわかるような肉ではなく、非常に繊細な味の牛でした。簡単には語れない味。幸せな牛の味なのでしょう。

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そして、トマトの他に唯一登場するのがパプリカローストのサラダ。スペインで一番美味しいサラダはパプリカのサラダだと思うので私は大満足。イタリアンシェフが同じ色の食材を組み合わせると、大体マッチするというペアリングの秘訣も教えてくれたので余計満足。

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グラニーという品種のリンゴのシャーベット。美味。もうひとつ牛のラードを使ったデザートもあったのですが、それは写真を撮り忘れました。

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一緒に行ったイタリアンシェフもとても喜んでくれました。彼の料理がイタリアンから益々スパニッシュになって行くことを願うばかりです。

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ピアニストのMさんも作曲の合間を抜けて、こんな遠くまでビーフエクスピリエンスに来たことを大喜び。暑い中、食事を満喫できた思い出の一日となりました。やっぱり止められません食いしん坊の旅。

牛で楽しくて美味しい体験をしたい方は是非どうぞ。おすすめです。


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by angel-chiho | 2017-08-19 09:14 | Food Culture 食文化 | Comments(2)
Commented at 2017-08-21 18:09 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by angel-chiho at 2017-08-23 00:04
とっこさん、ご無沙汰しております。コメント有難うございます☺是非次回行ってみてください。やっぱり牛を育てる工程が大切なことだと思います。あまりに牛を可愛がっているという姿勢が調理中にも感じられ、良い体験になりました。お嬢さもう20歳!!!時間が経つのが早くて驚きです。ヴァイオリン楽しみですね。またお便りください。
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