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カテゴリ:Castilla カスティーリャ( 57 )
カスティーリャで古い教会散策
美術鑑賞のための教会訪問をずっと続けていますが、マニアックになればなるほどマイナーな教会や修道院訪問になるので、それぞれのオープン時間を探すこと、また鍵番探しも旅の重要な一環となります。数年前までは夏休みに通常クローズしている教会が開放されていたのですが、ここ数年予算不足でそれがなく、わざわざ行っても見学出来ないところが増えています。

そんな中私なりの対策として土曜日午後が問題解決の日になっています。暑いので5時過ぎくらいに目的地に行って鍵番を探し、大体シエスタが終わったくらいに教会を見せてもらいます。また、土曜日だと家族訪問のために田舎も賑わっているので、結構教会も開いていることが多いのです。全然予想が外れて屋内が見られない時もありますが、昨日は上手く通常しっかり閉まっている教会を訪問出来ました。

ひとつめの訪問先は14世紀創立の修道院。残念ながら午後は見せてもらえませんでしたが、村人の話が爆笑でした。『尼さん意地が悪いから男なら入れてもらえるかもしれないけど、女と行ったら絶対無理だよ。』と言われたのです。案の定、扉を叩いても反応なし。こいう修道院は珍しいのですが、村人の言うとおり次回は午前中のミサの時間を狙うしかないようです。それにしても14世紀王女の一人が創設した修道院が良好なコンディションで、しかも超田舎で健在というのは、すごい事だと感心しました。

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Convento de Santa Clara
Villalobos Zamora

次に訪問したのは有名なサンティアゴ巡礼の町でもあるVillalpando。ここは20代に城壁跡を訪れたのですが、あまりにも町の保存状態が悪かったために怒りでムラムラしながら町を後にしたことを覚えています。ここはレオン王国とカスティーリャ王国の境界にある重要な町だったので、12世紀の教会が10存在します。今回は4つほど見学。その中のひとつSan Pedro教会は鍵番を探して観ることが出来ました。カスティーリャには無数のムデハル様式教会がありますが、このように修復前の教会に出会えることは最高です。どうしても現代の修復が施されると、この程度の教会は破壊されることの方が多く訪問しても悲しくなるだけなのです。

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Puerta de San Andres
Villalpando Zamora

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Iglesia de San Pedro
Villalpando Zamora

教会内部は16世紀17世紀と繰り返しのリフォームが施されていましたが、外観は中世の良さを強く残しており、まるでトレドを思わせる趣。カスティーリャの数多く残る13世紀ごろのキリスト像も2体美しいものが残っていました。

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鍵番のことは1830年代からあるという古い金物屋さんだったのですが、昔ユダヤ人がカスティーリャに多く存在した頃、この金物屋さんの建物はシナゴーグだったそうです。15世紀から16世紀にかけてユダヤ人はスペインから追放されていますから、その当時の事をまだ語り続けている人がいるのですね。偉大なことだと思います。

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この後、私が頼りにしている本によると幾つか訪問する価値のある教会があるというので、全く聞いたこともない小さな村を訪問。偶然、その中のひとつVillamayor de Camposでは、珍しい博物館に遭遇しました。古代から大きな建物は優れた天井で飾られていましたが、スペインには特にアラビア文化の影響もあり幾何学模様の天井木細工の偉大なものが残っています。カスティーリャの田舎には、近代化が至っていない歴史的建造物が多くあるので、芸術的な天井木細工が奇跡的に残っています。そんな天井細工の技術を伝える博物館で、とても勉強になりましたし、カスティーリャのメジャーな天井細工のある教会も全て教えてもらえたので本当に幸運でした。これでこの夏見るべき教会ルートが決まりました。

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*この博物館を訪問したい方は、必ず事前連絡をしてから訪れてください。夏以外はおそらく週末しか開いていないと思います。
Carpinteria de lo Blanco Villamayor de Campos

この博物館を後にして次の町では色々な友達から聞いていたレストランを訪問する予定だったのですが、町は夏祭りを祝っており2つの教会が開いていたので、食べることよりも美を優先。閉める10分程前に教会内を見せてもらえました。

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一級品と言えるような美術品はなかったのですが、伝統的なカスティーリャ王国の彫刻家のルネッサンス期の祭壇が大切に保管され、天井木細工も守られていました。他の教会の美術品もここにまとめて保管しているようなので、陳列状況は洗練されたものではありませんが、歴史の重みを感じる空間。スペインの本当の豊かさを感じます。

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アメリカ大陸発見以前のスペインの豊かさは、主に羊毛の貿易によるところがあります。どのくらいこの地域が豊かであったかは、今でも残るこのような文化財が物語ってくれますが、どれも中世な複雑な歴史を少し知らないと理解が困難です。

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Iglesia de Santa Maria del Rio
Castroverde de Campos Zamora

夏の間、土曜の夕方はこんな風に忘れ去られた小さい教会に残るスペインの宝を、出来る限り見て周るつもりです。


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by angel-chiho | 2016-08-08 07:05 | Castilla カスティーリャ | Comments(0)
カスティーリャ・ラ・マンチャの城壁の町パラスエロス
現在スペインでは昔のカスティーリャ王国の領土を色々な自治体に分けています。カスティーリャ地方はカスティーリャ・イ・レオンとカスティーリャ・ラ・マンチャに分かれており、ドン・キホーテでよく聞くラマンチャは、こちらのカスティーリャ・ラ・マンチャとなります。

30年近く前、この地域は宝の山のように感じられました。なぜかというととてもハイクオリティの文化財が多く、観光化されていないかったために、静かに昔の旅行記に出てくるようなスペインを楽しむことが出来たのです。
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美しい風景を楽しみながら新緑と花やハーブが生い茂るラ・マンチャの平原を、昔のことを思い出しながら満喫...

Palazuelosパラスエロスという要塞のような小さい町へ向かいました。

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町の入口にタイルの地図があり、2キロ以上の城壁が町を囲んでいる様子がわかります。30年前に訪れた時は、寒い時期で誰も町に居なくてゴーストタウンに見えたことを思い出しました。

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実に立派な門。ここを潜ると町に入ることが出来ますが、昔は扉があり時間になると扉は閉められ誰も入ることは出来なくなったのです。

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城壁内の町はかなり修復されていますが、私は城壁の様子に興味があったので外側を一周することに。

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美しい畑も城壁の周辺には広がっていました。こんな素晴らしい景色の畑は、まるで庭のようです。

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別の門からまた町の内部へ。

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石造りの古い噴水がしっかり機能していました。今でも動物が水のみ場として使っているようですし、町の人もわざわざ水を汲みに来ていました。

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この町の教会について何の記憶もなかったのですが、ロマネスク様式のエントランスを残す素朴な教会。不思議と癒されるような空気が漂っていました。

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昔は神父さんの家だったような建物は、お洒落にリフォームされ見惚れてしまうような趣でした。

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歩き続けるとまた美しい門があり、そこを出ると別の魅力的な景色が広がります。

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どこを切り抜いても絵になる美しさに圧倒されました。

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この旅は野原に咲くハーブや花を見るためのものだったのですが、特にこの城壁の周りに咲く花々は最高でした。初夏を感じさせるヨーロッパらしい風景ばかりで、お花のおかげで胸が一杯になりました。

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要塞は極めて男性的なものですが、こんな風にお花のシーズンに訪問すると、野性的なものと可憐なものが一緒になり奥深い美しさが溢れています。言葉にならない快感です。


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by angel-chiho | 2016-05-27 06:36 | Castilla カスティーリャ | Comments(2)
サラマンカの応援したいレストラン En la Parra
先日、サラマンカのオープンしたばかりのレストラン”En la Parra”へ行ってきました。若いご夫婦が二人で運営しているとても良いレストランで、一気に応援したくなりました。サラマンカというと大学の町なので、どうしても学生向きの店舗が多く、私は好んで食べに行く町ではなかったのです。今回もどうしても旅の途中、サラマンカで食事をせねばならず焦って探したところ、運よくこのレストランの情報を入手。ちょっと不安だったのですが行ってみて本当に満足です。

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サラマンカは最高級の生ハムの産地。まずは生ハムのスティックから始まりましたが、どんぐり豚のとても上質な生ハムが登場。いい感じで始まりました。

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これは子羊ののど部分をソテーした料理。とても柔らかく美味しい部位なのですが、伝統的なスタイルとは違い軽くて量もぴったりでした。

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今回のメニューはキノコを重視したメニュー。特にポルチーニなどはどんな風に登場するのか楽しみだったのですが、こんなカルパッチョでアジア風の麺と食べる料理でした。パスタというよりも麺という表現があう仕上がりで、ソースにはヘイゼルナッツが使われていて最高に美味。これだけまた食べに行きたいくらい。

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ここまで飲んだワインは、お気に入りのBierzoのオーガニックワイン。

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ここからはやはり大好きな赤ワイン、エクストレマドゥーラのオーガニック Habla del silencio.

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名前は忘れてしまいましたが、キノコのリゾット。日本からの友人は大満足してました。

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魚はスズキ。とても良い焼き上がりで皮までしっかり食べられました。フロールデサルもちょうど適量。

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プルマという部位のどんぐり豚。ミディアムくらいの焼き具合にしていただきましたが、主人は勿論レア。ほとんどのスペイン人がレアで食べると思います。柔らかくて脂ののりも適度な最高な部位です。皆様、大感激。美味しいどんぐり豚を食べていただき、私も大満足。

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モヒート味のデザート。

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チョコレートケーキも食感が独特で甘さも控えめ、好みの味。益々、このレストランが気に入ってしまいました。

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最後のお茶菓子も遊び心が感じられ美味。

女性の料理だなぁ~とつくづく思いました。全体にやさしい柔らかさがあり、また食べたいなぁ~と感じさせてくれるとても楽しい食事でした。これでサラマンカに食事に行く理由が出来て、仕事でポルトガルへ行く途中に立ち寄るところが増えました。

ロケーションも素晴らしいルネッサンスのサン・エステバン教会の前。窓から見える風景も心を満足させてくれます。

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また近々行って新しいメニューを楽しんできます。今月は子羊料理になっているようです。


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by angel-chiho | 2015-12-03 09:47 | Castilla カスティーリャ | Comments(0)
Toroの葡萄収穫祭

田舎で開催される祭りの中でも特に好きな祭りがこの葡萄収穫祭。毎年楽しみにしているのですが、なかなか時間が合わなくて何年も見物できずにおりました。

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Toroの赤ワインはコロンブスが南米への航海でも使ったワインとして有名ですが、リベラ・デル・ドゥエロのワインが大人気になった後、Toroのワインも見直され、今では超高級な優れたワインも生む産地となりました。

人々は昔からの誇りを持ってワイン作りをしており、この祭りに参加する人たちは、誰もが自分のワイナリーを小さくでも持っているようです。

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民族衣装を着た子供たちも、この馬車に乗ってのパレードを楽しみにしており、その興奮ぶりがよくわかります。馬車は、その年の葡萄の豊作を感謝するために、葡萄でびっしりと飾られます。この時ロバなどの昔からの飾りをみるのも興味深いもので、昔は動物を飾って周囲の人たちに自慢していたことがよくわかります。

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途中、パレードに参加していた民族音楽グループの友人にも、久しぶりに会いました。フォークロアをメインとして演奏活動をする二人ですが、本当にお祭りなど演奏をしている時が楽しそうです。

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そして、こちらが民族衣装を着た女性群。
この地域は特に「お金持ちの未亡人」と命名されているスタイルの衣装が有名ですが、本当に豊かさを感じられる衣装で、素晴らしい刺繍が見られます。

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こちらのグループも超かわいくて見とれてしまいました。

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来年こそは闘牛もこのお祭り週間にみられるよう、今からスケジュールを調整したいくらいです。

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by angel-chiho | 2014-10-25 16:18 | Castilla カスティーリャ | Comments(0)
麦畑と渡り鳥
小麦の収穫もあっという間に終わりを迎え、カスティーリャ地方の風景はますます麦の海原と化しておりますが、黄昏の頃、この海原を歩くことは大変な快感であることを実感しながら、この夏は過ごしております。

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フランスの印象派が好んで黄金の小麦畑の風景を描いたことは、ヨーロッパの広い大地に広がる麦畑を見れば誰もが納得できる事ですが、私は体感することも必要だということを、この夏から思うようになりました。
麦わらは一見チクチク刺さるような感じですが、まるで積み木のように畑に散らばる麦わらの塊の上に座ると、日干し煉瓦が生むような独特の温度が麦わらにはあることを発見。座らないと体感出来ないのですが、この上なく居心地の良い温度を発しているのです。これは夕刻の話ですが、多分空気の流れが麦わらに独特の温度を与えているのです。

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麦わらの塊に座ったり、寝そべったりする映画の風景を見ては、ノミのような虫がいないのだろうかとか、刺さって痒くならないのだろうかと懸念したものですが、全くそんな心配は必要なく、逆に快感であることを発見し、小説や映画の光景が極めて自然なものであり、絶好の場であることがわかりました。

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そんな時、遠くに大きな鳥の姿が2羽、悠々と歩いている様子が目に止まりました。パートナーも同時に気付き、お互いに『Avutardaアブタルダ...』 と、呟いてしまいました。日本語では野雁(ノガン)と呼ばれているようですが、北海道の一地域ぐらいにしか存在しない渡り鳥のようなので、日本ではめったに見られない野鳥だと思います。スペイン繁殖する鳥で、昔はハンティングでも珍重されていた美味しい鳥なのですが、現在ではしっかり保護されています。この鳥の狩猟を義兄は楽しんだようで、経験話を聞かせてもらいました。120キロくらい重量のある大きな雄が空から地面に落ちる時の音はものすごいらしく、話を聞くだけでも楽しくなったものです。すごいインパクトなのでしょう。羽を広げると2メートル以上ある大きな雄も居るそうです。写真でも見せてもらったことがありますが、七面鳥の5,6倍の大きさの鳥が、空を飛んでいると想像してみてください。

数年前に20羽くらいの群れを麦畑で目撃したのがはじめてこの鳥を見た時ですが、その後群れが飛んでいる様子も見て、そのあまりの美しさに目を見張ったものです。日本ではあまり渡り鳥の存在に気づきませんが、こんな風に自然が豊かな地域にいると、鳥の存在も価値も違うものになるのですね。


昨日は2羽だけがゆっくりと畑の中を歩いていたので、多分500mくらい遠くに居たのだと思いますが、音をさせずにゆっくりと麦わらの塊に隠れるようにして接近してみました。200mくらいは接近できたと思います。そこから撮った写真がこちら。手前が雄でもう一方が雌です。この後、すぐに雄が羽ばたいてしまいましたが、美しい羽の様子がしっかりと見えました。

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今日も、もしかしたらアブタルダに遭遇できるかと思いながら、夕刻の散歩に出かけましたが、本日はうずらのファミリーにしか遭遇できませんでした。これからはカメラだけでなく、双眼鏡も持参で散歩に出ることになりそうです。美しい野鳥の魅力にすっかり虜になって夏を過ごしております。


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by angel-chiho | 2014-08-01 05:54 | Castilla カスティーリャ | Comments(0)
Restaurante La Botica
カスティーリャ・イ・レオン地方で料理といえばローストが代表的なのですが、最近地元の肉以外の食材を重視して活動しているステキな若いシェフ,Miguel Angel de la Cruzに注目しています。お父さんは伝統的なローストを作りながら、息子さんは特に松の実をふんだんに使った創作料理を、カスティーリャのチャーミングな田舎町で提供しています。京都の大切な友人と行って来ました。ミシュランのスターシェフでもあります。

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ちょうど日本から帰ってきたばかりの彼。楽しそうに日本のことを話してくれました。ちょうど京都からの友人と彼の料理をわざわざカスティーリャの田舎まで食べに行ってくれたことを、本当に喜んでくれました。

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まずは、白ワインで有名なルエダで醸造されているアモンティーヤード風のワインから。個人的にルエダの白はあまり好みでないので、この新しいシェリータイプのワインがとても気に入りました。白ワインは、Somontanoを頼んだのですが、Somontanoの軽い甘さが料理にピッタリでした。

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美しい彩りの前菜。うずらのエスカベッシュが、独特の玉ねぎの酢漬けなど、カスティーリャの伝統料理なのですが、モダンなプレゼンテーションと洗練された味付け。ハーブの使い方も抜群でした。

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私はこのピンクの彩りの料理が出ると元気が出るのですが、皆さんそんなことありませんか。
トマトの赤もいいのですが、気分のトーンが上がるのは紫系のピンクだと思うのですが...

この前菜を食べるために飲みに行きたいレストランです。











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こちらはカスティーリャ産のマスのマリネ。
ソースにはキノコが使ってあったはず...よく憶えていません(すみません)
ここまで洗練されている味の料理は、絶対に自宅では作れないので、まったく使われている材料を覚えておりません。


野菜も不明


アイスは松の実を使った絶品のアイス。
まさかマスのマリネにアイスがこんなに合うとは思いませんでした。


今回のメニューの中で一番美味しかった一品のひとつ。









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カスティーリャ産のホワイトアスパラ。勿論、最高に美味。フェンネルなどのハーブの使い方が素晴らしい。
青い✿はボリジ。夢のような味わい♡










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本当はこのお料理の前にベビーグリーンピースの一品があったのですが、なぜか写真が見つかりません。京都の友人はそれが一番気に入っていました。  
こちらの一品は、カイヨスというトリッパ料理の味付けで作っているなんとキノコの料理。このキノコ、ゼラチン系の食感で味は特にないのですが、楽しい一品でした。


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こちらはブラッドソーセージを使ったカップ料理。
モルシーリャ好きには、ちょっと物足りないかも...私はブルゴスのお米入りのモルシーリャが大好きなので、このパフェ風のモルシーリャは、話の種に食べるのならOkですが、伝統的な調理法の方が好みです。


若いシェフなので、こんな冒険があるのもアミューズとしてはいいかも。

















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カスティーリャを代表する豆料理。
伝統的な調理法だと、かなりヘビーな料理ですが、ここでは軽くて美味しい!
キノコもカスティーリャ地方の珍しいものが入っていました。


スペインで最も高評価されているガルバンソーは、カスティーリャ産のものですので、是非一度カスティーリャで豆料理は食べるべきだと思います。夏は暑いので苦しいかもしれませんが、ここの豆なら大丈夫かも。















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肉はこの子牛の肉だけ。
上品なフォンドボーと時間を掛けて火を通した肉の食感は最高でした。


ここでも葉っぱの使い方がお洒落。
よく憶えていませんが、とても葉っぱの香りが肉にマッチしていました。





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シェフ自慢のデザートは、松の実を色々な成長段階で使っている松の実アイス。

グリーンの方は、松の実がグリーンの状態の時のものを使っています。ここでは、松の実をその場で松ぼっくりからすりおろしてくれるのですが、このグリーンのものの、松やに風味と苦さは最高です。苦いモノに目がない私には理想的な香りと味。

この青い松の実の風味は、超オススメです。









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食後のアミューズも良かったです。

ここでも松の実が登場。

焼き菓子もカスティーリャの伝統焼き菓子をアレンジしたもので、ラードが入っているかもしれませんが、軽い心地よい甘さのお菓子でした。しっかりみんなで完食しました。


7月に再度行こうと思うのですが、その時メニューが新しくなっていなかったら、お父さんの伝統ローストにしょうかと思っています。また言ったらリポートします。







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by angel-chiho | 2014-06-09 07:15 | Castilla カスティーリャ | Comments(2)
VillalarからSalamancaへ

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スペイン史の中心的存在であったカスティーリャ地方に滞在していると、何かと歴史上のエピソードに巡り会います。先日ちょっとコースを代えて道を選んだら、Villalarヴィヤラールという有名な戦いのあった町に辿り着きました。ここは16世紀、ベルギーから来た新王カルロス5世に不満を持ち、反乱を起こしたロス・コムネロスと呼ばれるカスティーリャの名門騎士3人が、最後の戦いに負け処刑された場所。歴史好きにとっては、最高に物思いにふける事が出来るところです。


江戸時代の日本に、外国から天皇家の血縁者が来たとしたら、それはそれできっと大事件だったはず。スペインの場合、正統な王家の血筋が耐えてしまい外国に嫁に行っていた王女が、女王として戻ることになったくらいですから、それだけでも問題大ありなことは想像してもらえると思いますが、そこにスペイン語さえも当初話せなかった王女の息子が王としてやって来たら、地元の人々には耐えられないことが多々あった事でしょう。


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そんなことを思いながら、次の日サラマンカへ行ったのですが、そこでもコムネロスに関する興味深い発見がありました。(写真はウィキペディアより、コムネロスを描いた19世紀の絵画)

スペインは日本ほど歴史マニアはいないように思います。16世紀コムネロスのように、王家存続を危うくさせるような暴動を起し、見せしめのために処刑されてしまった名門騎士が、日本の歴史上にいたとしたら、ドラマ化されすごいファンがいること間違いなしなのですが、スペインではほぼ忘れられています。


私は特にこういう悲劇のヒーローに惹かれてしまうので、サラマンカでの発見は感動ものでした。

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運良くカテドラル・ヴィエハ(古)とヌエバ(新)が、サラマンカの町では共存していますが、ヴィエハの方の中庭を囲むように存在するチャペルのひとつに、処刑された騎士の一人Maldonadoマルドナード家のチャペルが存在し、そこに反逆者マルドナードも埋葬されているのです。それだけならば驚きくらいなのですが、このコムネロスの反乱にまつわる者や建物までもが破壊されてしまったために、彼らゆかりの物は残っていないのです。

ところが、このチャペル内にマルドナードがヴィヤラールの戦いで使った旗も、遺体と共に残っていたのです。勿論、布なので、かなりダメージは受けていますが、私が知るこのような戦場で使われた旗の中では、状態が良い方に入ります。旗を付けていた棹のようなものは、完璧なコンディションで残っており、サンティアゴ騎士団のメンバーであったことを告げる、ホタテ貝の模様がしっかりと刻まれています。

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説明によれば、ヴィヤラールで処刑された後、彼の遺体は夜家臣の手でサラマンカに運ばれ、マルドナード家のチャペルに静かに運ばれたそうです。こういうストーリーには、どうしても泣けてしまうのですが...おまけに、彼が使った旗まで実際に目にしてしまうと余計です。

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カルロス5世は亡くなる寸前まで、この3人の騎士を処刑したことを後悔していたと聞いています。サラマンカ、セゴビア、トレドの名門騎士が反乱を起こすということは、相当な危機です。セゴビアの町の中心には、Juan Bravoホワン・ブラボの銅像が、今でも誇らしそうに立っています。トレドのPadillaパディーリャ家の屋敷跡には、屋敷を壊した跡に塩まで撒かれたと聞いていますが、今はトレド大学の建物になっています。サラマンカには、幾つかマルドナード家の建物がありますが、代表的なのが町で一番有名なルネッサンスの建物Palacio de las Conchasと呼ばれる、貝が壁面に無数についた屋敷で、今は図書館。この建物は全壊はしていませんが、塔のひとつは破壊されたそうです。

(チャペルのある祭壇もルネッサンス期の美しいものでした)

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無念のうちに亡くなった騎士のどんな思いが、あの旗には染み込んでいるのでしょうか。カスティーリャの誇りを掲げた騎士だっただけあり、今日では『カスティーリャの日』として祭日になっており、催しものが毎年開催されるのは、ヴィヤラールの町で、3人の騎士が処刑された4月23日となっています。


(写真は、マルドナード家の美しいチャペルの前で、物思いにふける私)

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by angel-chiho | 2013-08-13 05:01 | Castilla カスティーリャ | Comments(2)
この夏の読書

また本の話になりますが、夏の楽しみのひとつは読書。皆さんも夏休み用の本を選びますか?

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私はカスティーりァ地方に滞在している時は、できるだけこの地域の事を書いた本を探しています。数年前から読みたいと思っていた本が、やっと図書館で入手できたので、今楽しんでおります。よくブログでも書いているToroの町には、素晴らしい美術のコレクションがあるのですが、その中でもナンバーワンの作品がこちら。おそらくブルージュの工房の16世紀の作品。

この絵には、ハエが描かれているのですが、それがあまりに精密で、本物が絵に止まっているように見えます。ハエの他にもカエルやイモムシなど、ミステリアスなものが書かれている傑作中の傑作。私ももう何度となく観に行っていますが、見れば見るほど感動し不思議さが増す絵なのです。作品のポピュラーな呼び名もVirgen de la moscaハエのヴァージン。それくらいハエが重要な絵なのです。

そんな超有名な傑作をめぐって、教会=バチカンとアート界の裏事情を扱ったのが、この本なのですが、グラナダから始まり、マドリード、カスティーりゃ地方へと移動しながら、いつも行く場所が書かれているので、かなり楽しんで読んでおります。


もし、カスティーリャを訪れるチャンスがあったら、必ずToroのColegiataに保管されている、この作品は見学することをオススメします。必見です。ヴァージン=聖母マリアは、イサベル女王または彼女の娘たちのひとりの肖像画だという説もあります。決定的な史実はないだけに、想像が自由に広げられる作品です。


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by angel-chiho | 2013-08-05 03:19 | Castilla カスティーリャ | Comments(0)
Gumiel de Izan

夏しかオープンしない教会や文化財は、スペイン全国に結構あります。私の場合、カスティーリャで長期を過ごすので、時間があればできるだけこういった文化財を訪問するようにしています。

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ここはブルゴス県にあるGumiel de Izanという街。前回ここを通った時も、この立派な教会の中が見たくて立ち寄ったのですが、その時はクローズ。今年やっと見学することができました。

ブルゴスには、特に素晴らしい中世からルネッサンスにかけての文化財が残っていますが、訪問すればするほど、芸術品のクオリティの高さに圧倒されます。

この街、一般的には全く知られていない街ですが、昔は非常に重要な街でした。現在はワインで有名な地域で、地下には古い石造りの、ワイン倉庫がたくさんありますが、有名な建築家が建造したボデガの方しか訪問する人はいないでしょう。もちろん、教会を見学する人はもっと少なく、私達以外に見学している人はいませんでした。









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教会はまるでカテドラルのように豪華。
立派なパイプオルガンが迎えてくれます。
スペインのパイプオルガンコレクションは、世界一と言われていますが、最近修復する技術者が海外から来るので、オリジナルの音声がかなり消えてしまっています。残念な話です。

このオルガンの音色もいつか聴いてみたいものです。
オリジナルな階段が今でも使えるようになっていて、とっても印象的でした。










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中央にある祭壇は、絵画ではなく彫刻で飾られています。
金箔がふんだんに使われている、カスティーリャ地方の典型的なルネッサンスの彫刻。
素晴らしいの一言ですが、この祭壇、クリエーターは誰なのか判明していません。カスティーリャでは膨大な数の工房が活動をしていたので、多数のアーティストが仕事をしたこと間違いなしで、勿論工房は判明していますが。




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私が感動するのは、実はこういう空間。
洗礼用のPilaが収められているチャペルですが、それ以外にもルネッサンス期のRelicarioと呼ばれる、聖人の遺品が収納されていた宝箱が、壁面に豪華に飾られていたのです。

こういうものを恐いと思う人もいるかと思いますが、素晴らしい芸術品です。
とても暗かったので、余計趣があり今でも感動の余韻を感じているくらいです。








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今年も夏の間は、チャンスがある毎に、こういった夏しかオープンしない文化財を満喫しょうと思っています。

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by angel-chiho | 2013-07-22 00:10 | Castilla カスティーリャ | Comments(0)
Ruedaの葡萄畑

白ワインの産地で有名なルエダの町の葡萄の様子です。
赤ワイン用の葡萄の紅葉が大好きなのですが、白のVerdejoヴェルデホという品種の紅葉はこんな感じ。。。
これからの季節本当にいろいろな樹木の紅葉が楽しめますね。屋外に出るとウキウキになります、雨さえ降っていなければですが。来週はリオハワインの故郷へ行くので、もっと美しい紅葉をご紹介できると思います。

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by angel-chiho | 2012-11-08 08:17 | Castilla カスティーリャ | Comments(0)





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