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ポルトガルの塩田


ポルトガル南部アルガルベの塩の輸入は、もう10年来実施していますが、遠いのでなかなか訪問出来ない場所のひとつです。おまけに完全に自然に頼った生産をしているので、気温、風、雨と色々な天候に左右され、訪問するタイミングを合わせるのも大変なのです。

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古代フェニキア人、ローマ人がこの塩田を加工品を作るために作っていたそうですが、21世紀になった今も手法はほとんど変わっていません。私が選んでいる『マルノト』とポルトガル語で呼ばれ塩職人は、この地で代々塩づくりをしてきたそうです。同時にウィンドミルも運営していたそうですが、現在は完全に塩だけ生産しています。

塩づくりは昔ながらのアルチザン生産と大量生産が、同じ地域で実施されていますが、大量生産はブルドーザーを使い不純物、土も入ってしまうような収穫方法で、後に人工的な精製工程が必要となります。
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簡単に言いますと、海塩は海水をかん水して、1リットル3%=3gしか含まれていない塩を、海水の濃度を上げて採取していきます。最終的に天日で池を乾燥させる入浜式塩田で、最高の結晶であるフロールデサルは作られていきます。

塩田がピンク色の理由は、甲殻類のアルテミアサリーナが住んでいるから。塩田のエビと呼ばれるアルテミアサリーナ。これを食べるのがフラミンゴですが、フラミンゴのピンク色はこのアルテミアによると言われいます。この薄っすらとしたピンク色が、実はフロールサルの色で、収穫したての頃はわずかにピンク色が残っています。

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前回、塩田を訪問した時は、もう他界してしまった男性二人が、塩田を案内してくれたのですが、今回は現役のジョアオペドロが説明してくれました。彼も塩田へのパッションを持っている男性で、香りがないと言われているフロールデサルに、わずかながら香りがあることも教えてくれました。

収穫は夕刻、結晶を壊さないように風のない日に実施されます。残念ならがこの日は風が強かったのですが、フロールデサルの結晶は風の中収穫すると、池の底に沈んでしまうそうです。とてもデリケートな作業で重労働です。静かに黙々と結晶を、炎天下の中収穫するのです。

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こんな道具を使って結晶をすくっていきます。
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すごいと思ったのは、この塩田の通路。通路にまで塩が敷かれていますが、風が強い時に通路の土が飛ばないようにするためです。また、マルノトが作業している時も、靴底につくのは塩だけにするためだそうです。とにかく、贅沢な塩であることは理解していただけたと思います。

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そして、特に驚いたのがフロールデサルの結晶の形。なんと逆ピラミッド型に浮かぶそうです。パワーフードだと確信しました。
この後、フロールデサルはある程度まで乾燥させ、セミウエットの状態で倉庫に運ばれます。

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こんなプラスチック製の容器に入れ、オーダーがあるまで倉庫で大切に保管されます。オーダー後に、それぞれのサイズの袋や陶器詰めにされていきます。
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このベルトコンベアーの上で、フロールデサルは熟練の作業員の目でダブルチェックされます。大自然の恵みですから、どうしても海藻や小さな生物が中に残っている場合があるのですが、目が慣れないとほぼ見えないレベルのごみです。それを担当の人は、毎日数時間だけ実施します。長時間は目が疲れすぎてしまうので。

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ご覧のように金属探知機も設置されています。

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こんな風に細かい不純物は取り除かれていきますが、最初見せてもらった時は、私には全く何をつまんでいるのか分かりませんでした。そのくらい小さいですし、見難いものでした。

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海水が人間の知恵と努力で、どんな風にフロールデサルになるか、簡単に説明させていただきました。シンプルなものほど奥深いストーリーがあるもので、これからも深めて行きたいと思う分野です。ジョワオペドロの塩田には、教室と呼ばれる試験用の塩田も大きくあり、その中で色々な実験もされていました。これからも益々レベルアップしてくれることでしょう。私も色々な発見があり、これからもっと塩の世界は広めていきたいと思います。写真がマリソルオーナーのアンドレアと、マルノトのジォアオペドロ。どちらも熱心な方々で誇りに思います。

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塩田に囲まれた元ウィンドミルに宿泊しました。朝早くフラミンゴの声で目が覚めたのですが、あのしなやかな動きは、フロールデサルにより魅力を与えてくれているように感じました。塩田はバードウオッチングの舞台でもあります。

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そして、この自然公園として保護されているリア・フォルモサの風景。大西洋のパラダイスだと言っても過言でないと思います。

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多くの人が純粋で天然の塩を消費できるよう、もっと力を入れてお伝えしていきますね。
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# by angel-chiho | 2019-05-14 05:19 | Portugal | Comments(0)
種を抜いて作るオリーブオイル
世の中には色々なアイデアがあるものです。オリーブオイルの説明をする時に、よく『オリーブの種はどうするのですか』と質問を受けます。通常、種は果肉と共にしっかりと潰して搾られます。種の中に抗酸化物質として重要なフェノールがたくさん含まれているので、とても重要な成分なのです。

でも、世間には種がない方が良いオリーブが出来ると思っている人もいるので、各地に実は種を抜いて搾るオリーブオイルもあるのです。
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ジャ~ン。こちらがオリーブから抜いた種。確かに潰されていません。圧搾する前に種だけ抜くのです。すごい手間ですが、現在は色々な技術が発展しているので、特別な機械が種を抜いてくれるそうです。

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こちらが完成したオリーブオイル。プレミアムオイルとして販売されています。新しいプロジェクトとしては興味深いと思いましたが、味はパンチが少ない印象でした。アルベキーナ種を搾っているので、もともとマイルドタイプのオイルですが、いつものアルベキーナよりも香りも弱い感じ。欠陥は全く感じられないオイルでした。

今のところ私は種がしっかりと搾られているオイルが好みです。

この会社の面白いところは、不動産開発をしている会社のようで、様々な地域で例えば砂利や石を掘り出し、地域の景観を破壊してしまった場合、開発後の地域を再開発としてオリーブを植えて農園を作っているそうです。こういうリサイクルというか、土地を再利用する方法もあるのですね。こういう風に、しっかりと資源を使った後の事まで考えている会社は理想的です。オリーブの事を調べていると、いつも発見があるので、実に勉強になります。

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家の光協会から『はじめてのオリーブ』という本が3月に発売となりました。パワジオ倶楽部と共に監修をさせていただきました。アマゾンなどで好評発売中です。どうぞよろしく。オリーブを生活に取り入れたい方にピッタリです。

# by angel-chiho | 2019-04-25 05:37 | Olive オリーブについて | Comments(0)
オリーブを種から育てるには。
オリーブの種を蒔く方法をお伝えします。
オリーブは核果と呼ばれる果物のひとつなので、種はオリーブの実の中心にあり、堅い殻で保護されています。種から育てたい方は、種を傷つけないように、丁寧に殻を割って中心にあるデリケートな種を取りださなければなりません。そして、取り出した種は、水分を含んだコットンのようなものの上に置き、芽が出るのを待つのです。

先日販売となりました【はじめてのオリーブ】という書籍に、育て方は詳しく説明されていますが、種から蒔く場合はこちらのリンクを参考にどうぞ。






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オリーブについての新書が、家の光協会から2019年2月27日に発売となりました。パワジオ倶楽部・前橋と共に監修した、オリーブをはじめて楽しむ方々におすすめの本です。木の栽培からオリーブの実の漬物の作り方まで紹介しています。オリーブが好きな方必見です。アマゾンで発売中。1512円



# by angel-chiho | 2019-04-15 01:27 | Olive オリーブについて | Comments(0)
テラコッタの伝統タイル
やっと田舎の家の修復を開始出来そうです。なぜこんなに時間が掛かるかというと、まずはカスティーリャの田舎で、正直でしっかりとした仕事をしてくれる職人を、探す事になんと10年近くかかりました。既に、何人もの人に部分的な修復はしてもらっているのですが、本格的な工事をお願いしたい人は、一人もいなかったのです。そして、信頼できる職人さんは長~い時間待たないと来てもらえないほど、待っている人が多いのも事実です。

そんな訳で早速、必要な素材のオーダーを開始しました。
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私がタイルフェッチである事は、やたらとタイルを暮らしに取り込んでいますし、日本にも長年お届けしているので、ご存知の方も多いと思うのですが、30年来、好きな素材は全く変わっていません。運よく、日本の実家でもこのテラコッタタイルを使っており、もう20年経過していますが、初日よりも美しい輝きを放っています。アンティークのテラコッタを使おうかどうか迷ったのですが、まずはこの昔から、パラドールなどでも使用されているタイルを使うことに決めました。

前橋のパワジオ倶楽部でもテラコッタタイルはふんだんに使用されています。特にパティオには、大理石とのモザイクになった床もあり、多くの方が褒めてくれている素材です。もっとテラコッタタイルについて知りたい方は、いつでもご連絡ください。喜んでアドバイスします。

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材料となる粘土は、タホ川の岸辺のもので、窯はアラビアンスタイルの窯を使います。電気を使う窯ではなく、薪を使うので、何日もかけて焼く贅沢なタイルです。写真は、タイルを自然に乾燥させている様子。この乾燥の工程も何段階もあり、タイルがゆがまないように、一枚一枚手作業で移したり積んだりしてゆきます。

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写真はそれぞれ違う乾燥工程の様子です。気の遠くなる手間をかけていますが、おまけに自然乾燥なので、天候に左右される製造法。こんな贅沢なタイルは、本当に少ないと思います。

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こちらは窯の中。初めてアラビアンスタイルの窯の中に入れてもらいました。素晴らしいエコーが響く、鐘のような音色を出る窯に驚かされました。

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窯の壁には空気口があり、穴ギリギリまでタイルが詰め込まれるそうです。次回、窯に火を入れる時は連絡してもらえるので、いつか火の入った窯の様子も紹介したいと思っています。

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この壊れた塔のようなものが窯です。窯を煉瓦の壁が囲んでいる状態ですが、熱で窯にヒビが入っているので、鉄のベルトのようなものが作られています。窯の近くにボトルを置いておくと、完全にガラスは溶けて変形してしまうそうです。
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窯の上。空気口は、こんな風にタイルで塞がれています。

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焼き上がるとこんな感じになります。このサンプルからは床の美しさが伝わらないのが残念ですが、我が家の修復の様子をアップしますので、段々と理解していただけるはずです。
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窯の周りは美しい春の草花がふんだんに生えていました。こんな自然に近い素材を、家の中に使えることは、この上なくラッキーで贅沢だと思っています。やっぱり生活空間に置く素材は、出来る限りナチュラルなものが理想的ですね。



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# by angel-chiho | 2019-03-29 07:15 | お気に入り | Comments(0)
ロエベのスパルトバッグ
まだ3月の末だというのに暖かい陽気が続いています。雨が降らないと植物が可愛そうな感じです。

ここまで暑くなってくると、服装や装飾品も夏っぽいものが欲しくなります。昨年同様ロエベでは、スパルト草を使った伝統的なスペイン工芸が、コレクションモチーフになっており、私も欲しくなってきました。コレクションの名前はGate Bag!ミニも中位のサイズも超可愛いです。カラーも明るい彩りがどんどん登場していて、見れば見るほど欲しくなる危険な存在です☺

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Loewe Gate Bag

昨年大人気だったカゴも再登場。
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可愛いですよね。おまけにこのタイプは使い勝手が良いので、秋まで重宝します。
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ミニのGate Bag. この色もオレンジも素敵。どっちがいいか本当に悩みます。ペパーミントグリーンも素敵でした。
ところで、この素材スパルト草という、スペインの籠やカーペット作りには欠かせない伝統素材です。私も15年くらい前から、この素材で作った手作りのカゴを、パワジオ倶楽部で紹介していますが、少しづつですがファンを増やしています。このロエベコレクションのおかげで、益々スパルトが日本人の目につくことを願っています。ロエベのようなブランドが、地元の伝統素材を見直し、新しいスタイルを確立してくれることは、本当に嬉しいですし、こうやって伝統は守るべきだと本当に思います。適当なデザインでは良さが伝わらないので、ロエベのような一流メーカーのデザイン力は、最大の文化への貢献です。

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私が紹介しているスパルト籠は、こんな感じです。完全に伝統的なデザインですが、これは人々が使い続けて作り上げた、最も適切な使いやすい形。とっても素敵なデザインです。興味のある方は、是非パワジオ倶楽部・前橋に問い合わせてみてください。
電話:027-254-3388



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# by angel-chiho | 2019-03-28 05:26 | お気に入り | Comments(0)
サンティアゴ・デ・コンポステラと椿
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真冬に椿を鑑賞するために、ガリシアを訪問したいと思っていた夢が叶いました。ガリシアの椿はおそらくポルトガル経由で伝来したのだと思われますが、16世紀、17世紀に上流階級の人々が、競って世界中の植物を収集した結果が、今の植物事情を作っていると、やはり庭を鑑賞したり植物を知ることにはロマンを感じます。

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最初に訪れた公園では、バグパイプが鳴り響き、30年前初めてガリシアを訪れた時も、バクパイプの音色で朝起こされたことを思い出しました。私にとってガリシアは、サンティアゴ、バグパイプと御影石、椿、タコ、エンパナーダがキイワード。どれもこの地域に来ないと感じられない特別な感動を与えてくれます。今回は特に椿を追いかけてみましたが、アジアから伝来し、現在スペイン北部で欠かせない植物となっている椿と紫陽花は、特に魅力を感じます。
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椿とバグパイプに導かれて歩いていたら、ロサリア・デ・カストロというガリシアを代表する女性詩人の記念碑の前に出会わせました。バグパイプもここから響いて来ていたのですが、最近スペインではやたらと独立活動をする人々が、郷土音楽などを使って政治的なプロパガンダ活動をしているので、そちら系の集団かと思い深く知ろうとはしませんでした。可愛らしい民俗衣装が印象的だったのですが...
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ロサリア・デ・カストロの詩を歌詞として使う音楽家を知っているので、彼の音楽でのロサリアしか私は分からないのですが、実は彼女の生家の庭も椿で有名で、いつかその椿を見に行きたいとは思っていたのです。そんな事もあり彼女のことを調べてみたら、なんとあの日は彼女の誕生日であり、それを祝ってバグパイプの演奏があったという事に気がわかりました。変な民族活動と混同してしまい残念でしたが、偶然ロサリアの生誕祝いの場に居られたことに、一人で縁を感じてしまい、今度こそ彼女の小説を読んでから生家は訪問する決心をしました。

御影石のグレーと椿はしっくりと馴染んでおり、これ以外のコンビネーションは考えられません。椿がなかった時代は、もっとずっと寂しそうな彩だったと思います。

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椿はいくら見てもなぜか飽きません。日本ではもう少しこじんまりと椿の木を仕立ててしまうようですが、ガリシアでは相当な大木になっており、見ごたえたっぷりです。噴水の周りにあった椿も、仕立て方がヨーロピアンなので、やっぱり日本の椿とは違う印象を持ちます。

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椿を見ながらワクワク気分が増したところで、聖地サンティアゴ巡礼の目的地へ。多くの人の願いがこもるこの大聖堂は、何度訪れても深い深いスペインの神秘性を感じます。御影石のように、ずっしり重みも感じますが、私はサンティアゴは幸運の守護神だと信じているので、いつもしっかり触りに行きます。入口にあるロマネスクのミュージシャンにも必ず挨拶。
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サンティアゴの像のところで写真撮影は出来なかったのですが、近くにある別の石像と記念撮影。
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当分、サンティアゴパワーの恩恵に与れること間違いなしです。


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 2月27日から家の光協会から新しい本が発行となりました。オリーブを
 より楽しむためにデザインされている、初心者向けのオリーブ専門書。
 パワジオ倶楽部・前橋とのコラボで実現した楽しいオリーブ本です。
 アマゾンで発売中。どうぞよろしくお願い致します。
 1512円


















c0213220_3241139.jpgスペイン料理の本も書くチャンスに恵まれました。伝統的な家庭料理がお好きな方にオススメです。私が美味しいと思った料理で、日本でも簡単に作れるレシピを集めています。アマゾンで好評発売中。1470円

# by angel-chiho | 2019-03-04 07:35 | Trip 旅 | Comments(0)
世界一のオリーブオイルに選ばれました。
日本でオリーブオイルを紹介する仕事を開始して12年経過しましたが、今週夢のようなニュースが届きました。世界一になるのは時間の問題だと思っていたカサス・デ・ウアルドのオリーブオイル、ピクアルという品種がロスアンゼルスの国際オリーブオイルコンクールで、堂々ナンバーワンに選ばれました。

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詳細を説明しないとどのくらいすごい受賞か分からないと思うのですが、2019年度のコンクールには、371社が658種類のオイルを出品。カサス・デ・ウアルドが受賞したMarco Mugelli賞は、たった1つのオイルだけが選ばれます。The Best of bestということになります。

因みに、次に難しい賞がBest of Showという賞ですが、それには9種類のオイルが選ばれ、そのベスト中のベストがMarco Mugelliになります。この次にBest of Classという賞があり、それは29種類だけ。そして次に来るのが金、銀、銅となります。

カサス・デ・ウアルドが毎年受賞している金賞は、今年は134種類のオイル。銀賞は167種、銅賞が94種でした。

いつか世界一になると確信していましたが、まさか今年なれるとは予想できなかったので、本当に嬉しい夢の膨らむ受賞です。これでまた一歩前進するエネルギーが湧いてきました。何事も積み重ねですが、こういう受賞は背中を押してくれるパワーがあります。この素晴らしいピクアルに興味のある方、どうぞご連絡ください。オリーブ好きの方、日本でオリーブを販売したい方、本物を求めている人には必ずご満足いただけるオイルです。いつも応援してくださっている皆様にも心から感謝しております。これからも応援してください。


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# by angel-chiho | 2019-02-16 08:36 | Olive オリーブについて | Comments(0)
オリーブの強剪定
今年はブラックオリーブの漬物を幾つか試しているので、何度もオリーブの収穫に行っています。マドリードでもオリーブはかなり栽培されていた時代があったようで、我が家の近所にも古い木がかなり生き延びています。残念ながらほとんどが収穫をされずに放置されているのですが、少しづつオリーブを手入れする人は増えてきているように思います。

先週収穫した木にまだまだ実が残っていたので、同じところへ向かったら、なんと強剪定が施されていました。やっぱりこのオリーブにもオーナーがいたようです。今回の強剪定はおそらく6,7年ぶりだと思います。かなりボウボウ状態だったのですが、実は豊作だったので、勿体ないなぁと思い少し実を勝手にいただいていたのです。
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もう全てしっかり成熟し真っ黒になった実ばかりですが、中には凍ってシワシワのものもあります。これからトライするレシピはこの凍った実を使うか、わざわざベランダに出して数日凍らせてから作るレシピです。ベランダがない場合は、冷凍庫に入れるのもOKだそうです。
私は伝統スタイルでテラスに置く方を選びました。強剪定をしても実は収穫されていなかったので、既に寒い思いは十分にした実だと思うのですが、あと数日テラスに放置します。本日は強剪定のことをお伝えするので、レシピは後日おいしく出来たらお伝えします。

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強剪定の様子はこんな感じです。
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細い空に向かって伸びる枝が数本残されていますが、太い枝は大部カットされていました。スペインの剪定は大体がこんな感じです。
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まだまだ元気そうな枝もカット!こうした方がオリーブの生命力が、再び息吹いてくるのでしょう。
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バッサリとすごい量の枝が落とされていましたが、これは焚火にして燃やしたり、オリーブ農園だったら細かくカットして肥料として、オリーブの幹の周りにまき散らします。このポリフェノールたっぷりの葉が栄養になるのでしょう。動物もここまで黒く成熟している実であれば、かなり食べるのではないかと思いますが、日本の方が鳥が喜んでブラックオリーブを食べている様子を見たことがあります。こちらの動物は、あまりに普通過ぎて見向きもしない感じです。

日本で地植えのオリーブを持っている方。かなり大きくなってしまっているオリーブは、かっこよくい木に育て、生産性を上げるためには強剪定が必ず必要です。思い切って強剪定挑戦してみませんが。シーズンは今がベストです。

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この羊ちゃんも小春日和を満喫してました。草も美味しそうな若草が出てきているので、羊も人間と同じように気持ちのよい空気を楽しんでいました。


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# by angel-chiho | 2019-02-13 07:49 | Olive オリーブについて | Comments(0)
スペインならではのオリーブオイルココア
スペインに最初にココアを伝えたのは、コロンブスだと言われています。唐辛子と一緒に持ち帰ったようですが、唐辛子は修道士によって品種改良されコロンブスが伝えたものが、スペインに定着しピメントンになりましたが、ココアは忘れ去られてしまいました。結局、16世紀にメキシコを征服したエルナン・コルテスが伝えたカカオが、スペインで甘い飲み物となり上流階級で大成功を収めました。

前回ココア用の銅製ピッチャーなどを載せましたが、それを見ても分かるかもしれないのですが、スペインのココアはチョコラーテと呼ばれ、かなり濃厚です。飲み物というよりもクリームソースのようなもので、有名なチューロスなどを漬けながら飲むというよりも食べるという方がしっくりくるかもしれません。今日はバレンタインデーを前に、スペイン式のココアについて紹介したいと思います。


ココアにオリーブオイルを入れるといいという記事がネットによく登場していますが、出来上がったにココアにいくら上質なエクストラヴァージンオリーブオイルでも、そのまま加える人は少ないように私は思うのですがどうなのでしょう?!美味しい作り方の話の前に、なぜココアとオリーブオイルの組み合わせがいいのかお伝えしたいと思います。

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理由はオリーブオイルの保温効果にあります。オリーブオイルをそのまま飲むのが難しいという人は、白湯にオイルを入れて飲むと飲みやすいと言われていたのですが、それだけではなく白湯にオイルを加えると、その油膜のおかげでお湯が冷めるスピードも遅い事が分かったのです。オイルならどれでも良いわけではなく、サラダオイルとオリーブオイルであれば、やはりオリーブオイルの方がこの油膜の保温効果も優れているのです。これは私も尊敬している松生恒夫先生の研究結果で、もっと注目されていないのが不思議なくらいなのですが、書籍『オリーブオイルで老いない体をつくる』(平凡社新書)に詳しく研究データーと共に書かれています。

結論としてオリーブオイルのココアを飲めばカラダが温まり、その保温効果の長さからも冬は女性に嬉しいことばかりであることが分かりますが、当然、化粧品としてオリーブオイルが使われることもおのずと納得できます。ハンドクリームいらずになった私の手には、いつもオリーブオイルが朝晩フェイシャルクリームとして使われているので、この油膜効果が長時間続いているわけです。

ココアの作り方から話が離れてしまいましたが、美味しいココアを作るためには、粉末状のカカオをオリーブオイルでしっかりと練ることが何より重要で、これがスペイン式のココアの作り方です。あまりにオリーブオイルでココアが美味しくなるので驚かれると思います。びくりするほどココアが、オリーブオイルの脂質で美味しくなるのです。このレシピは細かく説明したかったので、クックパッドのシークレットスペインページで説明しています。

どうぞこちらのリンクからご覧ください。

バレンタインデーには、スパイシーなオリーブオイルをプレゼントしてみませんか。このレシピどおりに作れば、感動のココアを体験出来ます。

c0213220_3241139.jpgスペイン料理の本も書くチャンスに恵まれました。伝統的な家庭料理がお好きな方にオススメです。私が美味しいと思った料理で、日本でも簡単に作れるレシピを集めています。アマゾンで好評発売中。1470円
# by angel-chiho | 2019-02-12 02:45 | Olive オリーブについて | Comments(0)
スペイン王室の台所 


1年ちょっとくらい前からマドリードにある王宮の台所見学が出来るようになったので、ずっと行きたいと思っていたのですが、予定もせずに思いが叶いました。やはり友は色々なところで作るべきですね。


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まだ本を読み終わっていないのですが、ヨーロッパ各地に存在した王宮の台所は、時代の変化と共にリフォームされパリやベルリンの場合は消えてしまい、ウィーンの場合は20世紀に完全に壊されてしまい消え去っています。マドリードは運よくリフォームはあったのですが、バロック様式の建物に作られた台所が、当時の様子を色濃く残しながら存在しています。1760年から1931年まで使用されていた正真正銘ロイヤルパレスの台所です。

スペインのレストランや古いお屋敷のキッチンを見学して思う事は、特に無駄のなさと男性的な空間であると感じます。このキッチンも力持ちでないと仕事が出来なかったことは明らかで、夏の暑い時のオーブンの熱を想像するだけでも、体力がないとすぐに首になってしまったのだろうと思います。それにしても、ここが機能していた時の様子を一度見てみたいものです。映画でもいいので復元してもらいたいです。

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ここはパティシエの台所。ここのキッチン残念ながら食器はほぼ展示されておらず、作業のために必要であった銅製の鍋や型など、あらゆるツールが展示されています。銅鍋ファンは興奮する空間!欲しい鍋や型がゴロゴロしています。

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このガラスの型も喉から手が出るほど欲しい!欲しいものだらけでした。この型で作られたカリンのジャムなどは、さぞキレイだったと思います。想像するだけでワクワクが止まらない場所です。

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どんなケーキがこの型で作られたのでしょうか。古い型をアンティークショップなどで見ると、どうしても買ってしまうのですが、ここの型は古くて本当に素敵。しかも銅の厚みが微妙に厚く、刻印入り。ひとつひとつ完全にハンドメイドの職人技を感じるものです。


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この写真で少し様子が伝わると思うのですが、キッチンは王宮の地下にあり、工程別に幾つも部屋もつながっているスタイルです。デザート、飲み物、野菜、加熱専用コーナー、ワインセラーと次から次へと続いていきます。
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この辺りは野菜や豆が届いたスペース。大理石のすり鉢のようなものは、典型的なにんにくやハーブをつぶすために使う道具で、スペインでは欠かせません。今でも大理石のものを使います。オリーブオイル用のタンクも見えます。

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これがオーブン。すごい重さの鉄のオーブンですが、こんなオーブンやローストされたお肉は絶品でしょう。鍋の大きさも巨大。何人がかりで動かしたのでしょうか。動かしているところが目に浮かびます。

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この銅鍋とか特に気に入ったのですが、アドボと呼ばれる食材を漬け込んで調理する時に使用された鍋だそうです。

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この細長い鍋は魚用。メルルーサなどの大きい魚は、スペインでは今でもこの鍋を使います。ゆで魚の美味しさはスペインで発見したのですが、いつかそんな料理も紹介しますね。

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そして、スペインといえばチョコレート=ココアですが、そのチョコレート用の道具の豊富さも、この台所の魅力のひとつです。ご覧のとおりそれぞれの道具には、ロイヤルパレスの刻印が押してあります。
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最後にワイン!王室で使われていたワインが展示されています。18世紀のものはありませんが、ワインセラーもなかなか素敵です。お見せしたいところは一杯あるのですが、ここは予約をして王室見学の際に必ず訪問するべきだと思います。限られた人数しか入れないので、予約をお忘れなく。料理好きは超楽しめる空間ですが、20分程度で全部見てくださいと言われます。何かも通わないと全部見切れませ~ん。


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# by angel-chiho | 2019-02-09 04:35 | Madrid マドリード | Comments(0)
ポルトガルのCARM農園へ
もう2月。数週間前に家族に病人が出てしまい1月何も更新出来なかったのですが、今年も意欲的にポルトガルのシングルエステートオリーブオイルを広める活動は励んでいきます。早速、今年のオイルが完成したので、テイスティングをして日本向けのブレンドをアレンジするために、農園に行って参りました。

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真冬は真冬の美しさがあるポルトガルのドウロ川上流。冬訪れる時はこんな感じの天候がよくありますが、オリーブを剪定し、その枝を焚火で処理しているような光景は、いつ見ても良いものです。今のところ今年はそれなりに雨も降っている感じがします。

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まず何より先に今年のオリーブオイルの出来栄えをチェック。ここでも技術が進歩しているので、昔のような咳込むような激しい苦さや辛さのあるオイルはなく、それぞれバランスのとれた上品なオイルが仕上がっていました。
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ここからがオーナー、フィリペの鼻と腕の見せ所となりますが、私は単なるインポーター(バイヤー)ではなく、日本での一般消費者の嗜好までよく知っているつもりなので、最近の傾向を話したり、私が取り扱う他社のオイルの状態や出来なども含め、細かく説明してCARMの魅力を最大限日本で広められるように話合います。CARMが誇る世界有数のオーガニック農園の素晴らしさは、今年益々伝えたいところです。昔見えなかったものが、10年以上経過すると色々見えてくるものです。ノウハウは日々積み重ねるものであることを、最近特に実感してます。
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夜はCARMの家庭料理をご馳走になりました。定番の野菜スープ。これは日本のお味噌汁のようなものですが、スープ好きの私にはたまらない一皿。CARMのオイルを垂らしていただきます。ワインも勿論CARMのオーガニックワイン。実は現在ワインのインポートの準備もすすめているので、しっかりとワインの勉強もしてきました。カナダでポルトガル料理店を経営する方にも会い、色々指導していただきました。これからイベリア半島、特にドウロ川については深めて行きますので、皆様応援してください。

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ポルトガルのコンフォートフード。大根葉とカブの葉の中間のような野菜を、ポルトガルやスペイン北部では大量に食べます。この料理はグラタンのようなものですが、この葉っぱが美味しさの秘密です。

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デザートには定番のチョコレートムース。これが食べたくていつもここに通っていると言っても過言でないくらい美味しいです。
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次の日は朝からワインの勉強とテイスティング。探していたものが見つかり大満足。CARMのワイン醸造専門家のアントニオも、農園の特徴を表すような性格の持ち主なので、彼にワインの話を聞くと納得できます。
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写真は完成寸前のロゼ。タンクから出してもらいました。爽やかなフレッシュ感が気分を上げてくれるようなワインでした。やっぱりこの風景が生む土地のエネルギーを感じますが、ミネラル感がエレガントさを出しています。

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日本での次のイベントの打ち合わせもして、大満足で帰宅しました。これからやる事が山盛りですが嬉しい限りです。帰り道、こんな素敵な田舎の叔父さんにも会い、よりポルトガルにハマりました。
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# by angel-chiho | 2019-02-03 03:37 | Olive オリーブについて | Comments(0)
聖なるモラレス Luis de Morales


ここ数年どうしても観たいと思っていたスペイン美術の傑作のひとつをやっと観に行くことが出来ました。

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スペイン美術は宗教と密接な関係にあるのである意味とっつきにくいと思うのですが、段々と聖書がテーマであっても絵を一枚一枚鑑賞していくと、奥深い精神性や神秘的な世界に引き込まれ単に美しい、キレイな作品だけでは満足できなくなっていくように思います。今日ご紹介している『聖なるモラレス』と呼ばれる画家は、ルイス・デ・モラレスという名の16世紀大成功した画家で、エル・グレコと同時代に活躍していました。残る作品の大部分が宗教画ですが、特に聖母マリアを描いた作品は有名です。作品があまりにスピリチュアルで人々の心に響いたので、当時から大成功を納め『聖なるモラレス El Divino Morales』と命名されていたのです。当時のスペイン人が感じたような精神的な感動は、現在人でもしっかりとキャッチできると思います。

写真はポルトガルとスペイン国境の極めて小さい町Arroyo de la Luzに残る彼の傑作。祭壇画20枚がほぼ完ぺきな状態で守られています。モラレスはここに2,3年在住しながら作品を完成させたようですが、ナポレオン軍侵略、宗教的財産没収、内戦など、スペイン美術が過去250年に遭遇した危機的な状況を奇跡的に免れ残っています。

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作品の素晴らしさは写真からも十分伝わると思いますが、21世紀の今でもイルミネーションは不十分。ボランティアの管理人があらゆる機関に働きかけているようですが、困難な事は山のようにあるようです。スペイン各地の名もないような村や町に残る美術品は、今も昔も地元の人の愛情がなかったら絶対に消えてしまっていたことは確かです。文化財は税金で守られるような状態ではまだまだないのです。

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最近、作家、伊集院静さんの本を幾つか読んでいるのですが、スペイン美術について語る本に登場する画家は相変わらずゴヤ、ピカソ、ミロと決まった画家ばかり。時々エル・グレコについて書いている人がいますが、圧倒的に同じ画家ばかりというのが残念でなりません。ありとあらゆるスペイン全国の教会や修道院を巡ってスペイン美術を観ているので、もう少しスペイン美術が日本で浸透しないことが悲しくてなりません。これから世界のトップレベルクオリテティーを持つスペイン美術については、本気で紹介できるように活動しないといけないと、実は最近自覚しました。

この決意はモラレスの祭壇をボランティアで守っているキティン・カサーレスさんのような人に巡り合うとより強いものになります。彼は退職してからずっとこの教会のあらゆる雑用をしながら祭壇画も管理しているそうです。誰一人教会に来る人がいない日も、絵と話ながら仕事をしているそうです。過疎地帯にあるような教会は雨漏りなども頻繁で、誰かがしっかりと管理をしていないと、屋根の下にある美術品はすぐに被害を受けてしまいます。大きい空間であればあるほど、毎日目を光らせている人が必要なのだと思います。

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キリスト教がテーマなのでどうしても敬遠しがちなスペイン美術。でも、一歩踏み込んでみると今も変わらない日本人も共感できるような無言の精神性が隠れています。これだけ偉大な色彩感あふれる絵画が、16世紀スペインの町には存在し、それを当時からどんな形でも守り続けてきた人々がいたのです。それが無料で誰に邪魔されることもなく、当時とほぼ同じような状態で愉しむことが今でも可能です。

ここにたどり着くのは難しいかもしれませんが、一種の巡礼のように作品に辿り着いて観た時の達成感と感動は感慨無量です。スペインにはそんな美術品や偉大な建造物が数多く残っています。一般的な観光ルートとは全く違うものになりますが、深い歴史を感じるためにはそんな旅をすることをお薦めしたいと、最近強く思っています。


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# by angel-chiho | 2018-12-21 06:59 | Art 美術 | Comments(0)
ドン・キホーテ料理とラ・マンチャ
セルバンテスは1605年に『ドン・キホーテ』を出版しています。スペイン語とは興味深い言語で江戸時代の言葉を、現代人が読んでもなんとなく分かるのです。私の印象では江戸時代の文学を読んでも非常に難しくて95%は理解出来ないように思うのですが、スペイン語の場合もちろん内容は深く理解する事は出来ない部分が多いのですが、言葉遣いはかなり分かる部分が多いのです。特に『ドン・キホーテ』の1ページ目はスペイン文学の傑作ページの一つなので、本当に原語で読んで理解することが出来ることが幸福だと思います。

料理の世界はもっと変化が少なくて『ドン・キホーテ』の舞台となるラ・マンチャ地方には、セルバンテスの時代の料理が今でも同じようなスタイルで数多く残っています。伝統料理のレストランに行けば今流にアレンジされているとは言え、基本的に昔のままの料理が堪能できるのです。これはスペインの静物画を観ても確認出来る事実で、全く形姿変わらないお菓子や料理が多々絵に描かれています。それでは本題の『ドン・キホーテ』スタイルの料理をご紹介します。

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まずは前菜のエスカベッチェとオリーブ。漬物が今も昔も変わらないことは日本も同じ。ここではオリーブですが本来ならば小茄子の漬物がラ・マンチャらしい前菜というかおつまみです。当時からラ・マンチャはにんにくと玉ねぎの産地だったらしく、ヴィネガーを使った漬物料理が本当にうまいのです。スペイン伝統料理で重要なエスカベッチェは必ず大量にワインヴィネガーを使うのですが、ラ・マンチャでは野菜の漬け方が上手。そしてジビエのエスカベッチェは芸術的。オリーブの隣の一皿は鳥のエスカベッチェなのですが、上品な酸味が食欲をそそります。あらゆるジビエの肉をエスカベッチェで愉しめるのがスペイン料理の奥深さを表しています。

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2皿目のコロッケ。中身はコシードの残りをリサイクルしたもの。コシードとは最も庶民的な豆料理ですが、たくさん作るのでいつも残り物はコロッケにしたり、『ロパ・ヴィエハ』というリサイク料理に変身します。

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畑にあったほうれん草とジャガイモを季節のキノコで煮込んだスープ。ピメントン入り。コンフォートフードという言葉がピッタリの料理ですが、シンプルなのにそれぞれの野菜の味と香りがしっかりとある嬉しい味の一品。セルバンテスもきっと喜んで食べただろうと思える料理。(これはセルバンテスレシピにはないような品ですが...)

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こちらが前回ご紹介したスペインのオートミール『ガッチャス』。庶民の主食だったような料理で大昔から食べられています。小麦をで作るのが主流ですが、ラ・マンチャではアルモルタという豆を原料にしていたようです。調べるとまるで小豆のような豆なのですが、一度この豆が栽培されている様子を見ないと一体どんな豆なのか明確になりません。

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そして、『ドゥエロス・イ・ケブラントス』というドン・キホーテにも登場する料理。ポークミンチと卵を使いますが、揚げパンにのせてありエネルギーチャージのための料理です。以前、別のレストランでは同じ材料でもスクランブルエッグのようなスタイルでした。訳をすると『悲傷』という名前の料理。ドン・キホーテは騎士のストーリーですが、当時の食文化を知るためにも役立つ本なのです。彼の食卓での色々な語りが非常に深い意味をもっており、ドン・キホーテの食シーンだけでも50回以上。他の登場人物のシーンも含めたらすごい数の食卓が書かれているのです。

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最後にキノコのリゾット。肝心なのはリゾットのトッピングになっている『モルテルエロ』という料理。これは11世紀から記録に残っているというスペイン式のパテ。豚のレバーを使う時もあればジビエの色々なレバーの時もあるそうです。『モルテロ』というすり鉢の中で作る料理なので『モルテルエロ』。スペイン料理はよく調理器具の名前が料理名になってます。個性的でちょっとくせのある味かと思ったのですが、これも優しい味わいで美味しかったです。ラ・マンチャの料理の繊細さを再認識しました。そして、セルバンテスは間違いなくグルメだったはずです。

セルバンテスと料理についてもっと知りたい人は、『ドン・キホーテ』の翻訳家荻内勝之先生の本を読むといいでしょう。私は運よく荻内先生とは一度仕事をご一緒させていただいた事があるのですが、先生は歌舞伎ファミリーに生まれ、その日本歌舞伎界の膨大なボキャブラリーを使って現代人にも分かるように『ドン・キホーテ』を翻訳している偉大な人です。セルバンテスときっと酒場で酔っ払えたような人物なので、『ドン・キホーテの食卓』という先生の本もかなり飛んでいる話が色々出てきますが、この時代の事に興味がある人は楽しめる内容だと思います。

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スペイン料理の世界は知れば知るほど面白くて美味しい世界です。



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# by angel-chiho | 2018-12-10 05:05 | Food Culture 食文化 | Comments(0)
スペインのオートミール『ガッチャスGachas』
秋も終わりに近づくと暖炉があるバルやレストランで伝統料理が食べたくなります。12月は今年最後の連休があったので、25年振りくらいにラ・マンチャのウクレスという町へ行っていました。別の機会にドン・キホーテ料理については書こうと思うのですが、ラ・マンチャではセルバンテスが1605年に発行した『ドン・キホーテ』の中で登場する当時の色々な料理が今でも楽しめます。今日はそれよりももっと古い『オートミール』のような古代から食べられていたと思われる料理についてご紹介します。

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写真がその『ガッチャス』。まるでソースのような感じですが、材料は小麦粉を使うのが一般的なのですが、ラ・マンチャでは小豆の一種が使われていたそうです。今でもその粉が販売されています。味付けはベーコンやチョリソ、ピメントンがベースになっているので、おふくろの味という感じの料理です。古代から最も庶民的な料理のひとつで、羊飼いの人がこれをきっと焚火で調理し、持ち合わせのパンに塗って食べていたのだろうと想像できます。イタリアのポレンタなどにもつながる料理だそうです。こんな感じのものを毎日食べられたらきっと恵まれた環境にいた人なのだろうと思いますが、食べると優しい味で歴史の重みを感じる味がするので不思議です。

通常写真のようなスタイルで食べるので一人で一人前日本人の私が食べるのは大変なのですが、あるレストランで美味しい食べ方を発見しました。オリーブオイルで揚げたポテトにガッチャスをまるでソースのように掛けて食べる方法です。これは超気に入ってしまったので、今度この料理をマスターしたいと思っています。ベーコンやチョリソの他にやはり自家製スープなどをプラスするとよりコクのある味付けになると思っています。スパイスも重要ですが。

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この写真のようなガッチャスが出来るようになったらレシピアップしますね。スペインの伝統料理の底力を感じさせてくれる料理です。


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# by angel-chiho | 2018-12-09 03:40 | Food Culture 食文化 | Comments(0)
幸せな気分になるオリーブ農園でのランチ
11月12月はオリーブの収穫真っ只中。何度もオリーブ農園を訪問します。カサス・デ・ウアルドという優れたメーカーに行くと、よく食べさせてもらうシンプルな野菜料理を紹介します。

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日本ではあまりこういう食べ方はないように思う、まさにてんこ盛りの野菜です。それぞれセパレートして調理し、最後ににんにくのフライを散らしています。そして何よりこのシンプルな料理を美味しくしてくれるのが、上質なエクストラヴァージンオリーブオイルなのです。これは体験した人しか分からない事なのですが、スーパーで買えるような大量生産で透明の容器に入り、どんな状況で搾られたか分からず、どんな保管をされたかも分からない1リットル1000円を切るようなオイルでは、全く同じ結果は得られません。

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スペインではほとんどの料理の基本的な味付けが塩だけで実施されます。プラスされるものと言えばにんにく。この野菜料理にも膨大な量のにんにくが入っていますが、にんにくとオリーブオイルはスペイン人の長寿の鍵だと思います。優れたオリーブオイルは野菜だけでなく食材全般の旨みを引き出す能力があるため、こんな塩味だけで作る料理も目を見張るように美味しく仕上がるのです。
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また野菜の調理は結構時間をかけます。栄養価を考えるときっと長時間の調理は避けるべきなのでしょうが、じっくり炒めたり、煮込んだり、ローストしたりすると野菜の甘みが凝縮されより美味しくなるので、私はこのスペイン式の野菜料理が大好物です。超ご馳走だと思っているので、こういう食卓を見るとワクワクします。

是非、皆様も今度こんな風にじっくりと野菜を塩味だけで上質なエクストラヴァージンオイルと共に調理してみてください。キイポイントはたっぷりオイルを使うこと。日本人の感覚だとおそらく通常の3倍から5倍の量のオイルを使うべきだと思います。オリーブオイルはきめの細かいライトなオイルなので軽く、かなりの量を入れないと足りません。特にこのタイプの野菜料理にはたっぷりお使いください。

おすすめオリーブオイルはこちらの3リットル入りのカサス・デ・ウアルド製造のエクストラヴァージンオイル!
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カサス・デ・ウアルド 3リットルグリーン缶入りエクストラヴァージンオイル、マイルドタイプ。
参考価格 9000円(税別)


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# by angel-chiho | 2018-12-06 07:33 | Olive オリーブについて | Comments(0)
アーリーハーベストとは。
私が選んでいるアーリーハーベストについて少しお知らせします。毎年日本向けに空輸しネットやショップで販売しているアーリーハーベストという早摘みオリーブオイルがありますが、これ実は特注で作ってもらっており、一般的にオリーブオイルと言えるものではない状態のものを特別瓶詰しています。

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              アーリーハーベストにはピクアルという品種が使われています。

どういう事かというと、仕事上搾りたてのオリーブオイルを飲むチャンスに私は恵まれているので、どうしてもこの搾りたての濃厚でグリーンなジュースを日本の方にも楽しんでもらいたかったのです。そこで8年ほど前から色々な会社にお願いしてジュースのオイルになる前の状態のものを瓶詰してもらっています。プレミアムオイルの世界は日々変化しているので、その進化に合わせて私もグレードアップしたアーリーハーベストをお届け出来るようにしたいのです。

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            この木から収穫されたオリーブ果実がアーリーハーベストには入っています。

今年は世界一のオリーブ生産地であるハエンのMONVA社を選びました。この会社の活動の素晴らしさは何度か記事にしていますが、野生のオリーブを収穫してオイルにしたり、誰もやらない事にチャレンジしているところにあります。感銘を受けてからもう10年くらいお付き合いを個人的にしてきました。とても文化レベルの高いファミリーです。こういう特殊なものの制作は簡単に受けてはもらえないので、今まで何とか作ってもらって来ましたが、オリーブに対する想い込みが深ければ深いほど共鳴を受けられる部分が多いメーカーとコラボしたいと思うようになり、今年はMONVAにオーダーをするに至りました。

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                  一流メーカーには一流の圧搾設備が整っています。

オーダーしたのはいいのですが、今年は雨が多く気候も変だったので収穫が遅れに遅れ、やっとのことでアーリーハーベストの収穫になったと思っていました。ところが直接農園に行ってみると11月の2週目であるにも関わらず、圧搾所は静まり返っており人もあまり農園で見かけません。なんと本格的な収穫はまだ出来ないというのです。私がオーダーしたオイルだけ農園内で一番早く良いコンディションで成熟する地域のものを選んで、どのオイルよりも先に圧搾してくれました。ここを選んで間違っていなかったことを確信しましたが、予想した約束の日程に搾れなくて彼らもハラハラしていたようですが、こんな風に対応していただき本当に嬉しいの一言です。

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完成したオイルは上品としか言いようのない出来栄えです。オイルの勉強をした12年程前は、ピクアルと言えばパンチの強い辛いオイルのイメージで誰もが品の良いオイルは想像していませんでしたが、プレミアムオイルの世界も進歩し今では驚くほどマイルドでバランスのとれたピクアルが出来るようになっています。
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オリーブオイルの世界でオイルの色の評価はしませんが、ビジュアル的にこのエメラルドグリーンのオイルを見ると誰もが惹かれることは間違いありません。ピクアルが生むエメラルドグリーンの美しさは抜群なので、あえて今年のアーリーハーベストは透明の瓶に詰めました。ハイクオリティのオイルを透明の瓶に入れるなんてもっての外と思われる方もいるかもしれませんが、自信満々なメーカーの意見とオイルの成分的な抗酸化物質の高さも見て、あえてこのようなスタイルにしようという事になりました。

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                完成したアーリーハーベストは『ヴァイエ・マヒナ』として販売。

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アンダルシアのエメラルドグリーンの宝石のようなピクアルが生むオリーブオイル。もう少しで日本に到着です。

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最後にこちらが今年のアーリーハーベストを実現させてくれたオーナーファミリーのルイス・モンタベス氏。長年彼からは多くのオリーブオイルやオリーブ農園の事を教えてもらっています。これからもコラボを続けたい私にとって大切なオリーブビジネスパートナーのひとり。とっても頼りになる男性です。こういう人達の人間性とアンダルシアのテロワールが生む、素晴らしいアーリーハーベストを今年はお届け出来ることが何より嬉しいです。


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# by angel-chiho | 2018-11-14 23:03 | Olive オリーブについて | Comments(0)
代々木上原にあるレストランsioでの『プレミアムなポルトガルを愉しむ一夜』
10月は連日イベントを開催させていただきました。
フードペアリングイベントを東京の代々木上原で個性的な鳥羽シェフと実施。とても楽しい一夜となりました。ワインはポルトガル産CARMのもので統一。オリーブオイルもCARMの上質なエクストラヴァージンを満喫していただきました。
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まずは爽やかな白ワイン。コデガ・デ・ラリニョという日本ではまず聞く事のないポルトガル、ドウロ上流の品種。酸味もしっかりとあり食欲がわきます。

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オリーブオイルを添えた茶碗蒸し風のムースのようなお料理。繊細な滑らかさでした。

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こちらはラムレーズン風味のフォアグラ。蕎麦も使っているそうで芽が飾られていました。まるでガナーシュ。
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次に登場したのはCARMのレセルバ・ホワイト。私のお気に入り白ワインですが、3種類のぶどう品種がブレンドされており心地よいフルーティーさ。

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馬肉とビーツそしてラフランスのコンビ。
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モンサンミッシェルのムール貝とそば粉のクレープ。クレープには根セロリのペーストが入っていました。ソースはコーンの風味を感じるクリーミーなもの。CARMの白がピッタリでした。
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低温調理の鰆。味噌のソースにはフロール・デル・ヘニルというペドロ・ヒメネス種から作られたオールドヴィネガー入り。超美味。

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ガザレッチャのアラビアータ。このパスタは鳥羽シェフ好みのシンプルなもの。期待していたのですが、パスタにうるさい私にとってはあと一歩という感じ...

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赤ワインはレセルバ。これもどんどん飲めてしまう旨さの赤ワイン。メインディッシュはピジョンかビーフだったのですが、どちらにもマッチしてました。

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今回のペアリングで大当たりだったのがこちらのピジョン。大絶賛している人が何人もおりました。私も一口いただきましたが、日本で食べたピジョンの中で一番の美味しさでした。

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こちらが天草牛。最高の焼き加減。60度で焼き上げた後に炭火で香りづけ。ベースにあるマスタードの美味しさは感動的でした。赤ワインが益々美味しくなるようなお料理でした。

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パルミジャーノとトリュフのリゾット。もう少しトリュフが欲しかったのですが美味しかったです。
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2本目の赤はマリアデルルデス。丁寧に作られた最高の赤ワイン。パーカーポイント94点というフレンチオークで作られるCARMの一級品。

一番最後の赤は亜硫酸フリーの自然派ワイン。信じられないようなフレッシュさを持つ赤ワイン。これが何年も持続できるパワーを持っているところがこのワインのすごいところなのですが、4,5年後に試してみたい一本です。CARMオーナーのフィリペがしっかりとデカンテーションをしてくれました。このワインは眠りから覚ましてあげる必要があるので、デカンテーションが必須なのです。これによって生きがえるようにワインが開きます。ところで、美しいデカンテーションをしてくれる人が傍にいるといいですね。

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カキとキャロットラペとマスカルポーネの不思議なデザート。意外性が美味しかった。

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ブリアサヴァランのアイスクリーム。フロールデサルとオリーブオイルも使ってあります。幸せになる美味しさのデザート。

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最高のお料理でCARMのワインを楽しんでいただきたかったので、今回はこじんまりとした会を開催しました。みなさま喜んでいただけたように思います。来春再び開催したいと思っておりますので、今回参加出来なかった方、是非次回ご参加ください。よりパワーアップしてイベリア半島を流れるドウロ川のワインやオリーブオイルの魅力をお伝えしたいと思います。

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鳥羽シェフどうも有難うございました。とっても楽しく繊細なお料理でした。シェフの性格がわかるようなお料理、素敵だと思います。

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そして、今回の会を実現するにはなくてはならない存在だった従妹のRちゃん、心から感謝しております。彼女のサポートのおかげで開催できました。また次回もよろしくお願いしま~す。
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今回のレストラン sioはこちらからどうぞ。
http://sio-yoyogiuehara.com/


c0213220_3241139.jpgスペイン料理の本も書くチャンスに恵まれました。伝統的な家庭料理がお好きな方にオススメです。私が美味しいと思った料理で、日本でも簡単に作れるレシピを集めています。アマゾンで好評発売中。1470円
# by angel-chiho | 2018-11-10 05:03 | Olive オリーブについて | Comments(0)
フォーシーズンズホテル京都での美食のマリアージュ

10月日本での滞在はあっという間に終了。素晴らしいパートナーたちに恵まれ、また新しい一歩を踏み出すことが出来ました。思い出深いのは10月21日に開催したフォーシーズンズホテル京都での美食のマリアージュイベント。2年振りでCARMオーナーをお招きしてオリーブオイルだけでなく、今回はワインも一緒にペアリングランチを催しました。


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このイベント急きょ開催することにしたので、An's Tableの森澄子さんもさぞ大忙しだったことと思いますが、完璧なオーガナイズで前回よりもパワーアップした会になりました。ワインはギリギリまで到着せず、私も応急処置を考えておいたのですが、奇跡的に会の数分前に到着し、勝手ですがこの新しいステップは方向性を間違っていないと確信しました。

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春、フォーシーズンズを訪問した時から次はこの空間でのイベントを開催することが目標でしたが、6か月で叶えられるとは思いませんでした。これも偉大なパートナーを日本とポルトガルに持っているからこそ出来たことだと思います。

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大変お世話になった井料シェフ。CARMのオリーブオイルを完璧なかたちでお料理と組み合わせ、最高のタイミングでワインもサーブしていただきました。それぞれのお料理の説明も詳しくしてくれただけでなく、それぞれのテーブルを周り質問にも答えて下さっていました。
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ワインについてはCARMオーナーが会社の歴史を含め、ポルトガルの自生ブドウ品種を使っていることなど説明してくれたのですが、どんな風にポルトガルワインの魅力を皆様にシンプルに伝えられるかは、実は前夜ずっと考えており眠る事も出来ませんでした。そのくらい私にとっては思い込みが深いものなのです。

オーナーのフィリペが『ワインはポエジー的な側面がある』と語ってくれたのですが、彼ともポルトガルワインの特徴について直前まで話していました。私の考えではキイポイントは『ポルトガルの風』。日本にある『風味』という言葉がピッタリだと思っているのですが、古代からポルトガルには『セフィロ』とか『ゼフィー』と呼ばれる特別なそよ風が存在します。不思議なパワーを持つ風で、この風でルシタニア(ポルトガルのこと)の馬は身ごもるともいわれています。ポルトガルの美しい馬の秘密はこの風であるように、ワインの特徴もこの風が大きく関わっていると私は信じています。

そんな思いを巡らせながら飲んでほしいのが、CARMの世界遺産区域で生まれるワインとオリーブオイルなのです。

次回のイベントは来春。もっと深くオリーブオイルとワインを知っていただけるように、次はもう準備を開始しました。また、皆様是非ご参加ください。パワーアップしたより楽しい会を予定しております。ご参加誠に有難うございました。

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c0213220_3241139.jpgスペイン料理の本も書くチャンスに恵まれました。伝統的な家庭料理がお好きな方にオススメです。私が美味しいと思った料理で、日本でも簡単に作れるレシピを集めています。アマゾンで好評発売中。1470円
# by angel-chiho | 2018-11-05 07:59 | Olive オリーブについて | Comments(0)
ラトリエブロカントでの美しいアンティークに囲まれたテイスティング会
ノルマンディーから素晴らしいアンティークを日本にご紹介しているトニーさんご夫妻のアンティークショップで、オリーブオイルとアンティークの美味しくて美しいコラボを実施させていただきました。本当に心地の良い空間でトニーさんご夫妻のサポートのもと、思い出に残るイベントが開催出来ました。写真をたくさん載せたので見てくださいませ。

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スペインやポルトガルで丁寧に作らているオリーブオイルやグルメな食材は、やはり同様に昔の人が手間をかけて長い間使えるように制作した器や家具と共にご紹介するのが、理想的なのだと深く感じる一日でした。参加者の皆様、美しいものがお好きな方ばかりだったので、特別な説明をすることなくオイルの世界を理解していただけたように思います。

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こんな風にお食事の中でもオイルをテイスティングするだけでなくペアリングをして楽しんでいただきました。こちらのスープはオーナー、トニーさんのお手製スープ。数種類の野菜を塩味控えめで調理しポタージュにしたもの。彼のおばあさんが塩分をすごく気にしていたそうで、野菜の旨みをギュッと凝縮したような見るだけでも嬉しくなるようなスープ。こういう愛情を感じられるものは微笑ましいです。

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今回の参加者の方は本当にラッキー。パワジオ倶楽部スタッフ茂木さんお手製の新漬けオリーブもおつまみとして登場。今しか味わえないオリーブの旨さを体感していただけました。

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最近私が取り込んでいるのがアロエ。オリーブと同じように荒地に育つアロエ、ものすごいパワーフードです。フレッシュなものがあったのでスライスにして、少し湯がいてオリーブ漬け。ヴィネガーとはちみつなどと混ぜても美味しいです。
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手前はパプリカロースト。メインにはネギと洋梨、ブルーチーズのキィッシュ。これはフランスのアンティークの器と組み合わせるには欠かせないと思って作りました。近い内にレシピはご紹介します。

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パーティー席で欠かせないスペインオムレツ『トルティーリ』には、マヨネーズをかけて食べていただきました。しっかりマヨネーズの作り方、オイルの選び方なども伝授したので、本格的な美味しい地中海生まれのマヨネーズがもう少し日本で広まったかな?!

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ヘルシーなひよこ豆のフムス。ピメントンとオリーブオイルをたっぷりかけていただきます。

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大人気のスペイン製乾パン。皆さんこれが買いたいとのこと。やっぱり輸入したいなと思う一品。これもグリシー二とは違い美味しいスペインの伝統味。美味しいのを見つけるのがなかなか難しいのです。
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オレンジの定番サラダはみかんで作りました。
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セッティング最中の様子。このお店アンティークが素敵なだけでなくオーナーのトニーさんもれいこさんも魅力的ですし、スタッフの方も可愛らしくて繊細で素晴らしいのです。ヨーロッパで簡単にアンティークに巡り合える私でも超楽しめるお店です。そんなお店が前橋にあることは夢の夢のようです。是非アンティーク好きの皆さんは足を運んでみてください。満足していただけると思います。
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今日使わせていただいた器。19世紀後半のフランスのものが多いそうです。美味しいものは是非美しいものと組み合わせてお楽しみください。
ショップサイト:https://latelierbrocante.com/


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# by angel-chiho | 2018-10-11 23:29 | Powerdio パワジオ倶楽部 | Comments(0)
8月のポルトガルのオーガニックCARM農園
8月もあっという間に過ぎ去り9月。今年の8月は目の回るような忙しさだったのですが、とても充実した1か月でした。最後に行ったポルトガルの農園について今日はアップします。考えてみるとこの農園とも15年近いお付き合いになりますが、8月に訪れたのは初めて。違う光を楽しみました。

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CARMのオーガニック農園はいつ訪れても魅力がありますが、8月のキラキラの日差しの中収穫寸前のワイナリーを見るのは豊穣を感じる爽やかさ。今回はランドローバーでサファリはしない快適な農園巡り。ハゲワシも気持ちよさそうに天空を舞っていました。

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ぶどうもオリーブも雨のおかげでしっかりと実っていましたが、どちらも収穫して搾ってみないとどんな味かはわかりません。今からどんなアロマを放ってくれるのか想像を巡らせてしまいますが、きっとこの景色どおりのグリーンさを感じさせてくれるものになるのではないでしょうか。

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この建物は農園内に残る昔のワインのための醸造所。よくテレビなどでも放映される伝統的なポルトガルの醸造方法を復元するには最高の場所です。いつか私もこの足踏みのワイン造りに参加したいと思っていますが、ここはまずは修復が必要。きっといつか修復してくれると思います。現在はコウモリ屋敷になっていますが...

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こんな大きな花崗岩のプールのようなものが2つあり、ここにブドウが運ばれてきて足踏みで潰されワインに加工されていったのです。素晴らしい設備で惚れ惚れします。今回はあるプロジェクトのために日本が誇るアーティストと農園を訪問。これからが益々人生が楽しくなるような展開でした。

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私のパートナーも伝統建築が大好きなので、この農園はいつも満喫しています。ご覧の通りのミネラルたっぷりに見受けられるスレート状の岩に花崗岩の組み合わせで出来ているこの土地から生まれるオリーブも葡萄は、この土地が形成するテロワールをロボレド・マデイラファミリーが愛情をこめて最高にエレガントなオイルとワインにしていますが、私にとって最大の魅力はこの大自然を感じられるアロマがそれぞれの製品の中にある事だと思います。
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一瞬だけこのスレートのベンチに座って石のパワーをいただきました。実はコウモリ屋敷でコウモリがビュンビュン飛んでいるので、騒ぎがおさまるのを待っていたのです。オーナーのフィリペ曰くコウモリは超音波のおかげで人間に触れることはないというのですが、髪には触るというのです。それを聞いて私は早速退散。鎮まるまで外で風景を楽しませていただきました。

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グッドニュースは私たちが日本でこのワインをお届け出来る日が益々近くなっていることです。しっかりと発表しますが、やっと体制を整えてこの素晴らしいワインを紹介出来るようになりました。秋を楽しみにしていてください。これを知ってしまうと他が物足りなくて飲めなくなるくらい魅力あるワインです。



c0213220_3241139.jpgスペイン料理の本も書くチャンスに恵まれました。伝統的な家庭料理がお好きな方にオススメです。私が美味しいと思った料理で、日本でも簡単に作れるレシピを集めています。アマゾンで好評発売中。1470円
# by angel-chiho | 2018-09-04 07:43 | Olive オリーブについて | Comments(0)
チーズも作るワイナリーLa Setera ラ・セテラ
あっという間に8月。今年は例年よりもエネルギッシュにカスティーリャ地方を周っているつもりですが、まだまだ計画している事すべてが出来ません。焦らず頑張ろう...そんな事を思う中、数日前友人のワイナリーでのランチへ行って参りました。このワイナリーはオーガニックワインを作るだけでなく絶滅しそうだった山羊の乳を使った山羊チーズ工房も備える貴重な場所。ランチも食のプロの食事ですからワクワクです。

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ワイナリーはスペインとポルトガルの国境にあるアリーベス・デル・ドゥエロというD.O.P(保護地区)のFornillosという村にあります。極めて小さいワイナリーで自生品種にこだわってワインを作っています。最も有名な品種はホワン・ガルシアという品種。微発泡の素晴らしい赤ワインになります。私は特に赤のファンですが、白も絶妙なフルーティーなアロマを持ち、とてもエレガントなワインになります。

ご覧のとおり彼らの家は伝統家屋を修復したもの。オーナー夫人のサラはアイルランド出身ですが、フランス、イギリスで教育を受けケンブリッジ大学卒業の生物学者。博学な彼女が山羊のチーズを作っています。こんな頭のいい人が作るチーズなので美味しいのは当然のことかもしれませんが、スペイン中にある山羊のチーズの中でも選りすぐりの旨さです。

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まずはシャンパンで乾杯。素敵なアイリッシュリネンのテーブルクロス。こういうのを見ると欲しくなってしまいます。

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アペリティブは彼らが作る特製クリームシェーブル。自生または自家栽培のハーブがミックスされていてスパイシー。

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大部分の料理はオーナーのパッチが作ってくれました。私たちがシャンパンを飲んでいる間も彼はせっせと料理。

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スターターはサルモレホ。日本ではまだよく知られていませんがガスパチョを濃厚にしたような冷製スープ。私たちは断然サルモレホファン。スペインではキュウリでお腹がゴロゴロする人が多く、サルモレホを好む人はかなりいます。私もサルモレホファンですが、この濃厚さがたまらなく好きです。キレイなサルモレホですが、自家栽培をしているので味も色も最高でした。

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サラダがこちら。トマトにスモークサーモンとタラ。スペインでよく食べるジャガイモベースのサラダの豪華版。もっと食べたかったのですが次を食べられるように控えました。

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一挙の載せますが、メインはボニートという今が旬の一本釣りのマグロ。ナスやシシトウのフライ。ギリシャサラダのタジキ。バスマッティのピラフ。ズッキーニのグラタン。インゲン。超バラエティ豊かなメインディッシュ。魚以外は全て自家製なのがすごいところ。

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デザートもホームメイドアイスクリーム。ブルーベリーもドドメも全て天然のもの。素晴らしい香りと酸味でした。食後の散歩でドドメはいい感じに大きくなっているのを見たのですが、忙しくて私は収穫に参加するのは難しいかも。何とか行きたいのですが...

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コーヒーをいただきながら気が付いたのがこちらのじょうろ。テーブルオリーブの缶を使って作っています。『超かわいい!欲しい!』の一言なのですが、地元のお爺さんが作っておりなんと数日後、村のマルシェで販売するらしいのです。車で往復3時間はかかるので行きたいのですが決心が必要。どうしょうか今悩んでおりますが、明日も往復2時間くらいの距離でアンティークマルシェに呼ばれており、その後も予定がびっしりなので困るのですが、行かないといけないと直感で感じています。

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今回チーズはそのままの状態では食べませんでしたが、しっかり買って帰ってきました。オーガニックワインやチーズに興味ある方には見逃せないメーカーですが、なにしろ秘境にあるので到着するのが大変です。

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アイルランド出身であるにも関わらず、スペインで絶滅の危機にあった山羊を守り、新しい伝統を培っているサラは最も尊敬すべき女性のひとりです。繊細な彼女と過ごす時間は楽しく充実しています。やっぱり15日はサラにも会えるしマルシェに行こう。



# by angel-chiho | 2018-08-11 08:22 | Food Culture 食文化 | Comments(0)





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