最近マドリードでおしゃれなパン屋さんがとても増えました。昔は美味しいパンがなくて悩んだものですが、最終的には歴史的にも有名だった、まずいスペイン各地のパンの事実を知り、価値あるパンは自家製レストランのものか田舎のものだけと割り切ったくらい。この事実を知った後は、田舎の窯焼きパンしか食べなかったのですが、ここ2,3年美味しいパンがかなり現れはじめたのです。マドリードでは相変わらず毎日パンを買うことのない私ですが、町を散策したり、パートナーの実家近辺に徐々にオープンするパン屋、お菓子屋、パンのあるCAFEなど見逃してはおりません。パンには独特の美しさを感じます。
これはPlaza de Independencia、マドリードの一等地にあるパンを売るCAFE.どう考えても採算がとれないように見えますが、私はよく通りかける場所なので寄ってみました。残念なら次の日、日本に行く予定だったのでパンは買いませんでしたが、結構若者がパンをもとめていました。価格がとても高いのに、スペインでもこういうこだわりパンを探す人が増えているようです。
お菓子も同様で日本で人気のあるマカロンとかダコワーズのようなお菓子をよく見かけます。
私はどちらかというと伝統的なものの方に興味があるので、インターナショナルなお菓子が登場するとがっかりする方。4,5年前大好きなラ・マンチャのレストランで、ある日本人のパティシエがデザート担当で出てきて、一通りデザートを全部小さいポーションで出してくれたのですが、なんとマカロンが自慢デザート。がっかりしていることを察知されないように、感想を伝えるのに苦労したことを憶えています。サフランのマカロンだったのですが、何の感動もありませんでした。
スペインでは抹茶も人気で、このCAFEのサンドイッチは抹茶食パンのようなものもありました。味はわかりませんが、色がきれいなので食べたくなるサンドイッチです。
日本で探すのが大変なのが、ちょうどいい固さの噛めば噛むほど味が出るパン。
これについては本当になかなかいいものがありません。今回の滞在でお気に入りを探せるようがんばります。
ところで、スペインではパンをビニールに入れることは絶対にありません。
ふわふわの柔らかいパンが美味しいと思う人はいないようで、パリッとしたパンが好まれているからです。店でパンを買って、ビニールに入れてくれた場合、親切な売り子さんは家に着いたらビニールから出すよう指導してくれるくらいです。勿論、食パンは別。これはアングロサクソン系のパンですから、もともとスペインにはなく、大量生産ものですからトランス脂肪酸=プラスチックを食べるも同然。パンとは思えません。