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スペインルネッサンスの画家ベルゲテ
今日はパートナーの新しい本の話。
スペイン、カスティーリャ王国にはじめてルネッサンスの絵画を伝えた画家ベルゲテについて、パートナーは15年以上前に調査をしたことがあります。今年の夏ひょんなことからこの調査結果を深めるような状況になり、数か月の間集中調査。来日する前にテキストを仕上げて来ました。

一緒に企画を進めているドン・アントニオが、昨日この企画についてカスティーリャ地方の新聞で発表。とてもよいインタヴィーが届きました。スペイン語の新聞ですが、興味のある方は以下の記事をどうぞ。

http://www.nortecastilla.es/20091214/cultura/pedro-berruguete-analfabeto-sino-20091214.html

15世紀アメリカ大陸発見と共に、ユダヤ人やアラビア人との問題を抱えていたスペインで、ユダヤ系の血筋であったはずベルゲテは、イタリア修行後スペインに帰国。豪華絢爛なイタリアルネッサンスの画風をカスティーリャに伝え、偉大な作品を残していますが、その人生については謎ばかり。彫刻家として成功した息子よりもずっと文化人であったであろう画家ベルゲテについて、作品に残された色々なメッセージから、今まで知られていなかった彼の姿を発見。専門家がなぜ今までこのような事を見落としていたのだろうと思わせる発見も数多く、これから色々とアート界で話題になるはず間違いなしです。

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この教会にベルゲテのイタリアから戻ったばかりの頃の作品が残っています。
この夏10年以上行っていなかったこの教会見学へアントニオ兄妹と訪問したのですが、教会の外観はクリーニングされており、ちょっとガッカリ。酸を使って汚れを落とすので、どうしても多少石の表面に影響を与えてしまうようです。ここまでラディカルな変化は好めません。

運よく内部は無事。昔のままの状態が残っていました。

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私とドン・アントニオは、古い写真を見せてもらうことと、板絵の板の厚さを調べることに没頭しておりましたが、パートナーとマリアは教会で噂話に花を咲かせていました。ドン・アントニオは有名なキューレーターなので、ガイドさんも非常に熱心に対応してくれました。普通公開しないものや、最近の調査報告など切りもなく話が続きましたが、目的としていたものは全部見せてくれました。


イタリアから戻ったばかりのベルゲテは、どんな思いでこの町に滞在して絵の創作をしたのでしょうか。
当時はとても豪華な完成したばかりの教会だったはず。どこに寝泊まりして創作したのかも、いろいろ考えてしまいました。このサンタ・マリア教会のある町には、有名なホワナ女王も亡くなったフェリペ王の棺と共に滞在したことがあるようで、立派な屋敷も残っていました。



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ベルゲテの作品にじっと見入るドン・アントニオ。
彼のコメントはいつも勉強になることばかりですが、私が彼の評論で好きなのは、すべてが詩的で美しいコメントであること。美術の専門書を読んでもテクニカル過ぎる解説や感情が感じられない説明には疲れてしまうのですが、彼の文章はスピリチュアルで昔の人々の精神を感じさせてくれます。
by angel-chiho | 2009-12-15 20:56 | Art 美術
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