スペインに来て一番最初に感動したもののひとつがレースや刺繍。主人の実家はいつも素晴らしいテーブルクロスや刺繍が施されたシーツを使っているのですが、古いものは祖母のものまで残っており品質の高さに驚かされます。
私が普段使っている刺繍は、Lagarteraと呼ばれるアラビア人が残した伝統と伝えられているもので、幾何学模様がスタンダード刺繍の模様になっています。色はグリーン、グレー、マルチカラーと色々ありますが、私はブルーが好みです。数年前から日本でも紹介していますが、日本にはテーブルクロスを使うという伝統がないので、なかなか広まりませんが、テーブルクロスがあると毎日のテーブルセッティングなどがとても豊かなことだと理解できます。昔の余裕のある階級の人たちは、本当になにからなにまで道楽が豊富で、楽しい生活だったのだなぁ~と羨ましくなります。
テーブルクロスを選び、食器を選び、シルバーやセンターピースなどを、どんな花と合わせ、色の全体的なハーモニーを統一するだけでも絵になります。

レースはアルマグロのもの。
なぜかトレド近辺に刺繍やレースは集中していますね。
修道院でオーダーする刺繍も素晴らしいのでいつかご紹介します。
先日、友人宅で19世紀のパーティーメニューやコンサートチケットなど色々見せてもらいました。
パーティーメニューには、特に興味がありアールヌボー期のものは本当にうっとりします。ポルトガルのある宮殿に、王家のメンバーが書いたという幾つかのメニューが残っているのですが、当時やはり料理はフレンチが多く、これはどんな料理なのかと想像をめぐらすことができます。
今でも高級な結婚式やパーティーなどがあると、お洒落な印刷物がつきものですが、しっかり残しておこうと思います。最近デジカメになってしまって写真の整理もあまりしなくなってしまいましたが、こういう催し物のインビテーションなどはいい記念になりますね。