スペインでは11月1日は、全ての聖人に捧げられた一日でお墓参りをする日です。
私はフライトがちょうど1日だったので、事前にお墓参りをしてきました。数か所訪問するべきなのですが、今回はちょっと古いお墓の方へ。
サン・イシイドロ墓地の中は、区域によってとても由緒ある墓があり感動します。パートナーのファミリー墓地もある一区域に集中しており、行く度に興味心身で周囲の墓を見てしまいます。
この一角は特に19世紀のVIP地区。ギリシャ神殿やローマ時代の墓石などが理想とされており、まるでローマ時代の廃墟にタイムスリップしたような気分になれます。
こんなお墓だったら素敵だなぁ~というものがたくさん。
私は墓石大好きなので、結構いろいろなデザインの写真を撮ってしまいました。
パートナーが今本を準備している政治家だった祖先のひとり。
今回はその方のお墓と若くして亡くなった従兄弟のお墓へ。
菊の白とボルドー色をお供えしてきました。スペインではこんな風に墓石にお花をのせるのもOK.
鉢入りの菊にしょうか迷ったのですが、やっぱり切り花にしました。大理石と菊って合うんですね。
ところで今回不思議な発見がありました。パートナーのファミリーの幾つかのお墓の間に、偉人を祀った墓石があるのですが、そのひとりがなんとゴヤだったのです。こういうことに詳しい義兄に、この墓石についての話は全く聞いたことがないので、これは自分で調べないとわかりませんが、ゴヤの遺体は面白い歴史があり、現在はサン・アントニオ・デ・ラ・フロリダという彼の壁画が残るマドリードの教会に埋葬されています。ゴヤは死後も波乱の歴史があり、遺体頭部は墓泥棒に盗まれたきりなのです。ボルドーに埋葬されていた遺体は、20世紀に入ってから私も尊敬するスペイン人画家が、わざわざスペインまで遺体を運んだのです。
この墓地の場所からゴヤは有名なマドリードの風景画やタピストリー用の絵を無数描いているので、ゴヤがよく行ったと思われる場所には、ゴヤの彫刻があります。お墓参りに行ったおかげで、今回はゴヤについてあれこれ想像を巡らせる機会がありました。