お気に入りのホテルについてお話します。
いつも友人との旅には、感動したホテルに泊まれるよう日程を組みます。私はいつでも行けますが、友人は日本から来るわけですから、今回しか行くチャンスがないかもしれません。そう思うとあっちこっちと連れて行きたいところばかり。相当悩みます。でも、実際行って友人達の喜んだ顔を見る時、宝物を分かち合ったような気持ちになれます。
今回は天正少年使節団も訪問したエボラの町へ。
中世から神聖の場でありポルトガル王家と密接な関係にあった偉大な修道院であったエスピニェイロが、およそ10年ほど前にホテルに改修され、私のお気に入りホテルのひとつになっています。もう何人かの友人を誘ったのですが、誰もが大喜びしてくれます。
この修道院が始まった場所がこのチャペル。昔の人はこの地にエスピニェイロの女神が現れたということを信じて、御参りが始まり、最終的にこんな立派なチャペルが出来たのです。たくさんの人の純粋な思いが込められたところは、確かな違いがあると思います。そういう場に行くと気持ちも自然に癒されるようにも思います。
今回は運よくホテルのディレクターがガイドツアーを実施してくれたので、今まで知らなかった修道院のエピソードも教えていただけました。ディレクターがホテルを大切にしている気持ちがとてもよく分かり、改めてホテルを見直しました。
これが女神エスピニェイロの御姿。
涙を流して感動しただろう友人のために、この写真は載せます。
私も友人もキリスト教徒ではありませんが、こういう女神の佇まいや仏像の御姿には無言で納得してしまうところがあります。
この御姿を天正少年使節団も見たのかなぁ~とちょっと想像してしまいました。
エボラからスペインに向かう道の途中に修道院があるので、きっとお参りをしてエボラを離れたのではないかと、一人で想像しています。
エボラの町に運よく残っているローマ時代のダイアナ神殿。女神ダイアナのために建造された神殿で、今でもカテドラルの隣に残っています。エスピニェイロの女神の元に泊まって、エボラの町で再び女神神殿を訪れるのは不思議な経験ですが、私にとっては最大の喜びのひとつ。エボラを時々訪問したくなるのは、きっとこのローマ時代の神殿パワーなのだと私は最近気がついたのですが、友人たちもとても楽しんでくれました。
長くなってしまったので、ホテルについてはまた次回。