スペインでは産地別に有名なさくらんぼがたくさんあります。特に今美味しいのは、Picotaピコタと呼ばれるValle de Jerteヘルテの谷のさくらんぼ。甘くて深みのあるダークチェリー。ジャムやソースに加工してもとても美味しいさくらんぼです。
でも、今日は田舎のさくらんぼの話。
小さい頃、祖父の家にあったようなさくらんぼの木が、カスティーリャの田舎町にはあり、私はそれを食べに行くのを楽しみにしています。ダークチェリーとは味も全く違い甘さも控えめ、色も全然違いますが、優しい香りと味で、幼い頃の夏へ連れて行かれたような気分になります。

これは、ワインで有名なToroトーロの町のさくらんぼ。
この町へ買い出し行くと、野菜や果物のショップに行くよりも、自家菜園で採れたものを販売しているガレージや広い玄関のようなところへ買い物へ行きます。そうすると、見かけはあまりよくない野菜や果物でも、とっても味のいいものが入手できるのです。
このさくらんぼもしっかりと酸味が残っていて、絶対に市場には出回らないものの味がします。
また、ここには仲良しの叔父さんおばさん御夫婦が居るので、世間話も楽しいのです。今年の野菜の出来だとか、果物の美味しい食べ方とか、色々面白いアドバイスがあります。今回も本などには出ていない、興味深いコメントを叔父さんがしていました。


叔父さんは、いつも試食をさせてくれるのですが、今回『食べてごらん。』というさくらんぼ、ちょっと鳥か何かに突っつかれて茶色くなっている部分があるのです。『ちょっと傷がついてますよ、これ。』と言ったら、『これが美味しいんだよ!』というのです。『鳥は一番美味しいのを選ぶのさ...』
なるほど、私はそういう風に考えていませんでした。ちょっと傷がついたところが多少酸化していますから、発酵が始まるのと同じ。なんとなく味が深みを増しているのです。この傷つきさくらんぼが好きかどうかは好みがあると思いますが、地元の人の好みを知るには、とても興味深い意見。勉強になりました。
ここでは、今でもRomanaロマーナと呼ばれるローマ時代から変わらない計りで、全てを計ります。私はよくわからないのですが、いつもおまけして計ってくれているようです。
このお店、写真からもわかるとおり、この日の売り物は2点、さくらんぼと新玉ねぎだけ。間違いなく新鮮ですよね。今年の夏もいろいろ教えてもらうつもりです。
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