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Madrigal de las altas torres

短縮して単にマドリガルと呼びますが、このアヴィラ県にある町は、昔は大変栄えていたところで、スペイン王ホワン2世の宮殿も残っています。(現在は博物館)ちょっと調べごとがあって寄ったのですが、イサベル女王が生まれた町としても有名なこの町、2013年にはLas Edades de Hombreという有名な展覧会の開催地にもなるそうで、もう少し町のコンディションがよくなるかもしれません。

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ブログを読んで下さっている方の中に、イサベル女王ファンの方が数人いらっしゃるので、特別今日はイサベル女王ゆかりの場所をアップします。

この教会が彼女が洗礼を受けたSan Nicolas de Bariという教会。6年くらい前に床としてリサイクルされていた祭壇が修復されたのですが、専門誌で記事を見た後、ずっと本物がみたいと思っていました。素晴らしい祭壇なのですが、なんと言っても床材にされていたわけですからボロボロで、かろうじて幾つか端の方や家具の下に設置された祭壇画が蘇っています。100年ほど前にこういうことが行われたなんて、本当に信じられないことですが、絵のクオリティを見れば見るほど信じられません。

イサベル女王の話に戻りますが、彼女が洗礼を受けた石のPilaと呼ばれる器も残っています。残念ながら教会の中での撮影が許されえいないので、今回は写真を載せられません。訪問した時のお楽しみです。





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夏の間、結構しっかりと教会がオープンするようになるのですが、ランチの時間はクローズ。私は夕方の5時前に行って、5時のオープンをカフェで待っていたのですが、5時15分になっても担当者は現れず、最終的にいつものように電話をして呼び出しました。一体どういうつもりでカスティーリャ地方の自治体などは、観光アナウンスをしているのでしょうか。本当にいい加減で頭にきます。かなりこういう事には慣れているのですが、夏の観光シーズンくらいしっかりやってもらいたいものです。


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こちらがイサベル女王が生まれた宮殿跡。現在は修道院です。この時代カスティーリャは羊毛産業で栄えていましたから、アラビア人もユダヤ人もかなり住んでおり、この町にもシナゴーグなどが残っています。考えられないことですが、当時はユダヤ人やイスラム教徒がキリスト教徒と混ざり合って、このカスティーリャにもたくさん居たのです。そんな訳で、建物のスタイルはムデハル様式。キリスト教徒の領地で住んでいた、イスラム系の職人が建造した建物です。



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違うアングルからの宮殿の様子。ホワン2世の宮殿と呼ばれていますが、ホワン2世はイサベルの腹ちがいの兄。私はイサベル女王ファンではないのですが、ホワン2世の時代には興味を持っている人物がいるので、ホワン2世には興味があります。かなり彼と関わりのある建造物は訪問しましたが、イスラム系の趣味が強くうかがわれます。カルロス5世の時代になるまで、スペインは本当にイスラミックなムードが強いです。


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そして、この町で一番見事なのは、現在でも残っている城壁の様子です。町がすっぽり城壁に守られていたのですが、現在では東西南北に残る門と、南側にかなり良い状態で城壁が巡っています。一瞬マラケッシュの城壁の様子を思わせるような部分もあります。なんとか良いコンディションで、これ以上破壊されずに保存されることを祈ります。

ここまで行くには車が必要だと思いますが、チャンスがあったら是非どうぞ。ムデハル様式が好きな方、イサベル女王に興味のある方は楽しめると思います。この2つのテーマに関心がない方にはおススメできないかも。


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by angel-chiho | 2011-09-11 08:18 | Castilla カスティーリャ
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