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ハプニング続きのランチ

マドリードでガストロノミーフェアーが開催されていたので、レストランではMadrid Gastrofestivalというイベントに参加しているところがあります。友人の誘いで新しくオープンしたばかりのGastrofestivalに参加しているレストランへ行ってみたのですが、あまりにもハプニング続きだったのでレストランの名前は悪いので未公開にしますね。

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こちらがアペリティブのおつまみ。
なんだか分かりますか?これはタラコ。スペインでは軽く茹でてサラダやマリネによく使います。このレストランのシェフはカディス出身なので、メニューもアンダルシア料理を今風にアレンジしたものばかり。あまりカッコばかり気にしないで伝統的なスタイルにした方が、よっぽど人気が出ると思うのですが...

よくモダンにしすぎて料理のエッセンスを失ってしまうレストランがあるのですが、ここもそんなリスクを感じるレストランでした。










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先日ご紹介したマンテカも含むパンにつける3種類のディップ。
一番左がバター。この間も書いたのですが、スペインで美味しいバターを発見するのは非常に困難。恐る恐るトライしましたが、これもやはりNG.美味しいミルクはあると思うのですが、なぜか香りのいいバターにはあまりお目にかかりません。

真ん中はブラックオリーブとアンチョビのディップ。まぁまぁでした。

右がマンテカ。パンを撮り忘れましたが、パンはまぁいい感じでした。







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メニューの中で一番よかったのはこちら。かき揚げに似てますが、Tortilla de camaronトルティーリャ・デ・カマロンという桜えびのようなエビをふんだんに使う揚げ物で、カディスのものが非常に有名です。乾燥させたエビでなくて生のものを使うのが特徴。オリーブオイルでカリッと揚げるので、日本で天ぷらでも食べているような気分。味もほとんど同じです。

スペインの場合、量が多いので困りますが美味しかったのでしっかり食べました。










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これはコルドバのトマト料理サルモレホのニューヴァージョン。これが問題でした。
うずらの卵や豚の生ハムやソーセージが少しのっているのですが、豚の風味が強く私には不快でした。そして、普通トマトを使うところにパプリカを使っていたので、独特の苦味が加わり、後味がシュワーとするのです。私も友人も味には敏感な方なので、これはちょっと古いからかすかに感じるシュワーっと現象であることを察知。二人で顔を見合わせ、ボーイさんに伝えるべきかどうか迷ってしまいましたが、友人が他の人には出さない方がいいという結論に達し伝達することに。

すぐにシェフに伝えて、レストランのスタッフにとっては問題がない味だということになったのですが、私たちには絶対におかしい味だったので、別の料理に変えていただきました。時々こういうこともありますよね。





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サルモレホの代わりにboqueronボケロン=カタクチイワシの酢漬け。ソースはアホブランコAjo Blancoという生のアーモンドをふんだんに使うスープ。このアホブランコはとてもよく出来ていました。アホブランコはガスパチョ同様、それぞれの人の調合比率があるので、ハズレの時が多いのですが、これは軽くて最高でした。これだけ食べに行きたいくらいです。





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メインディッシュがこちらのサメ料理。サメはアンダルシアでは頻繁に消費されています。マドリードにいるとあまり食べませんが、私はサメは大好きな魚です。これはサメでミートボールを作った料理。もうすこしアンダルシアの特徴を出すスパイスが入っていれば美味しいのにと思うようなものでした。





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デザートはカップもの。これも半信半疑でまずはチョコレートを一口...チョコレートは鉄板の上で別のものを焼いた後に焼いたようで、私には豚の香りが...おかしいなぁ~と思いながら生クリームを一口...またまた豚の香りが...一体どうなっているのか二口、三口食べながらやっと解明。友人はチーズの香りがすると言うのですが、私にはチーズの外側の皮の味がしていたのです。おまけに山羊のチーズだったので、余計動物的な皮の味が...デザートでこういう風味があると恐怖としか言いようがありませんが、事実汗をかいたような山羊の香りがクリームに充満していたのです。その下のコーヒークリームは美味しかったのですが...








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コーヒーと共にこんなアソートも出してくれたのですが、私も友人もこれ以上冒険はしたくない感じ...仕方なくホオズキに手を出したのですが大外れ。大急ぎの噛まずに飲み込みました。ホオズキの不味いものはただのホオズキですから苦くて最悪。美味しいものは甘くて最高なのですが。

トリュフチョコだけ悪いので食べましたが、それ以外は残しました。

あまりに今流のスペイン料理の流れに合わせようとするとこうなるという、残念ながら悪い例のレストランでした。こんな不景気に新しい店をオープンさせる勇気は評価するのですが、ここまで味がトラブルとあまり将来性はないかもしれません。次回の会食は間違いなく美味しいところへ行く予定です。





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by angel-chiho | 2012-02-06 05:42 | Food Culture 食文化
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