今日は大好きな焼き物工房へ。
15年以上のお付き合いのある陶芸家のエミリオ。彼の工房にはつい最近まで90歳くらいになるだろうお父さんも仕事をしていました。数年前に他界したのですが、今度はお兄さんも退職。エミリオが一人になってしまい悲しそうにしているのが電話で分かったので、すぐに会いに行って来ました。
案の定、一人で工房にいることには耐えかねているらしく、新しく自宅に工房を移すようです。人生の大部分を過ごした場所に、短期間でたった一人で居る状況になってしまった事は本当に残念で仕方ありません。私でさえここへ行くといつも長老のお祖父さんが無言で仕事をしていた姿が目に浮かぶくらいなので、彼の気持ちはよくわかります。
今度訪問する時は新しい工房になっていると思いますが、この古い工房はそのまま保存するようです。私もそれを聞いてホッとしたのですが、伝統的な職がどんどん消えて行ってしまうことには、言葉では表せない喪失感があります。
今日はオーダーしておいた品物の他に、こんなピッチャーも選んでみました。スペインの黄金期の絵画に登場するようなピッチャー。一人眺めて感心しました。

この街に残る古い石橋には、時々行きたくなります。この存在感がたまらない魅力なのですが、周囲はオリーブに囲まれており、エミリオと今年の秋にはまた一緒にオリーブ泥棒をすることを約束して来ました。彼にはオリーブの漬物を伝授されたのですが、本当に美味しい漬物で私のオリーブピクルスの基本になっています。なかなかオリーブを泥棒する仲間が居る人は、スペインでも少ないですよ。
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