この間プラド美術館で開催されているラファエルとムリーリョの展覧会へ行ってきました。一言で”El Ultimo Rafael"というタイトルのラファエルの展示にはガッカリ。工房の作品が多く、ほとんどが弟子ジュリオ・ロマーノの作品。もう少し期待していたのですが...
感動した作品はこちらだけでした。
これはルーブル美術館所蔵の作品ですが、いつ観ても感動します。天才の色遣いは違いますね。見れば見るほど関心します。これはまるでレオナルドの作品のようにエスフマートの空気が漂っていて、ラファエルの繊細さが100%感じられる作品でした。
展覧会全体はいつもプラドにあるラファエルの作品が、ジュリオ・ロマーノをメインとする弟子のデッサンで囲まれ、数点他の美術館所蔵の作品も来ていましたが、主役はやはり写真の作品。他は作品のセレクションも疑問に思うようなものばかり。個人的には趣味も悪く感じられました。
気を取り直して2階のムリーリョの展示会へ移動。

Photo from Museo de Prado
こちらはEl triunfo de la eucalistia. この作品の素晴らしさは実物でないと伝わりません。大きな教会の祭壇画ですが、他の作品と共に今回の展覧会の傑作のひとつ。ラファエルの展示でラファエル本人の素晴らしさが伝わってくるような作品は1点しかなかったので、ムリーリョの会場に入るなり感動的でした。会場がムリーリョの空気に包まれていました。
それにしても最近に美術館コンセプトは?マークのことばかり。有名な画家の展示は物凄い混雑しているので駅や空港で絵を見ている気分になります。美術大好き人間でもこのような環境では絵は見たくなくなる一方だと思うのですが...そうとう意識を変えて改革しないと、益々美術館には行く人が少なくなるようになるなぁ~と思う一日でした。
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