夏しかオープンしない教会や文化財は、スペイン全国に結構あります。私の場合、カスティーリャで長期を過ごすので、時間があればできるだけこういった文化財を訪問するようにしています。
ここはブルゴス県にあるGumiel de Izanという街。前回ここを通った時も、この立派な教会の中が見たくて立ち寄ったのですが、その時はクローズ。今年やっと見学することができました。
ブルゴスには、特に素晴らしい中世からルネッサンスにかけての文化財が残っていますが、訪問すればするほど、芸術品のクオリティの高さに圧倒されます。
この街、一般的には全く知られていない街ですが、昔は非常に重要な街でした。現在はワインで有名な地域で、地下には古い石造りの、ワイン倉庫がたくさんありますが、有名な建築家が建造したボデガの方しか訪問する人はいないでしょう。もちろん、教会を見学する人はもっと少なく、私達以外に見学している人はいませんでした。
教会はまるでカテドラルのように豪華。
立派なパイプオルガンが迎えてくれます。
スペインのパイプオルガンコレクションは、世界一と言われていますが、最近修復する技術者が海外から来るので、オリジナルの音声がかなり消えてしまっています。残念な話です。
このオルガンの音色もいつか聴いてみたいものです。
オリジナルな階段が今でも使えるようになっていて、とっても印象的でした。
中央にある祭壇は、絵画ではなく彫刻で飾られています。
金箔がふんだんに使われている、カスティーリャ地方の典型的なルネッサンスの彫刻。
素晴らしいの一言ですが、この祭壇、クリエーターは誰なのか判明していません。カスティーリャでは膨大な数の工房が活動をしていたので、多数のアーティストが仕事をしたこと間違いなしで、勿論工房は判明していますが。
私が感動するのは、実はこういう空間。
洗礼用のPilaが収められているチャペルですが、それ以外にもルネッサンス期のRelicarioと呼ばれる、聖人の遺品が収納されていた宝箱が、壁面に豪華に飾られていたのです。
こういうものを恐いと思う人もいるかと思いますが、素晴らしい芸術品です。
とても暗かったので、余計趣があり今でも感動の余韻を感じているくらいです。
今年も夏の間は、チャンスがある毎に、こういった夏しかオープンしない文化財を満喫しょうと思っています。
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