また本の話になりますが、夏の楽しみのひとつは読書。皆さんも夏休み用の本を選びますか?
私はカスティーりァ地方に滞在している時は、できるだけこの地域の事を書いた本を探しています。数年前から読みたいと思っていた本が、やっと図書館で入手できたので、今楽しんでおります。よくブログでも書いているToroの町には、素晴らしい美術のコレクションがあるのですが、その中でもナンバーワンの作品がこちら。おそらくブルージュの工房の16世紀の作品。
この絵には、ハエが描かれているのですが、それがあまりに精密で、本物が絵に止まっているように見えます。ハエの他にもカエルやイモムシなど、ミステリアスなものが書かれている傑作中の傑作。私ももう何度となく観に行っていますが、見れば見るほど感動し不思議さが増す絵なのです。作品のポピュラーな呼び名もVirgen de la moscaハエのヴァージン。それくらいハエが重要な絵なのです。
そんな超有名な傑作をめぐって、教会=バチカンとアート界の裏事情を扱ったのが、この本なのですが、グラナダから始まり、マドリード、カスティーりゃ地方へと移動しながら、いつも行く場所が書かれているので、かなり楽しんで読んでおります。
もし、カスティーリャを訪れるチャンスがあったら、必ずToroのColegiataに保管されている、この作品は見学することをオススメします。必見です。ヴァージン=聖母マリアは、イサベル女王または彼女の娘たちのひとりの肖像画だという説もあります。決定的な史実はないだけに、想像が自由に広げられる作品です。
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