
前回に続いてサラマンカの話になりますが、二十数年ぶりでカテドラルもゆっくりと訪問したので、ヨーロッパ最古のオルガンもじっくりと見学出来ました。
スペインが世界一のオルガンの宝庫であることは、以前も書いたような気がするのですが、カスティーリャ地方を旅していると、本当にその膨大な数には目を見張るものがあります。どんな小さいな村や町へ行っても、教会が破壊されたような歴史を持っていなければ、美しいオルガンが残っています。
私は古楽器ファンなので、以前ルネッサンス期の音楽の仕事に関わった時、オルガンについては専門家にかなり教えていただきました。このような15世紀のオルガンは、極めて数が少ないのですが、スペイン各地に幾つかまだ残っています。家具としての価値も見逃せないのですが、ムデハル様式という、スペインで花開いたアラビア文化の影響が強く表れています。
いつか生の演奏も聴いてみたいものです。このオルガン、Anaya家のチャペルに残っており、カテドラルの古い方を見学すれば見ることが可能です。確か、このオルガンの修復費用は、美智子妃殿下の援助があったと聞いています。妃殿下もサラマンカを訪問した際、このオルガンを見て、きっと音色が聴きたくなったのではないでしょうか。日本人として誇りを感じられる文化に貢献する行為ですね。
日本から語学の勉強などでも、サラマンカは訪問する人が多いはず。必ず訪問して、500年以上も古い楽器が残っている奇跡を体験してもらいたいと思います。
サラマンカには、まだまだ興味深い楽器があるので、それについてはまた次回。
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