マドリードは観光スポットを開発することに熱心で、セルバンテスの遺骨探しに今年は燃えていました。昔からマドリードのLas Trinitarias教会に埋葬されたことはわかっていたのですが、21世紀になってやっと遺骨を探すべきだと思ったようです。
セルバンテスは貧しかったために共同墓地のような場に埋葬されたので、結局彼の骨と断定できるものはないのですが、ある棺の中に数人の人と共に間違いなくセルバンテスのものと言えるものが発見されたようです。
マドリードのこの地区はBarrio de las Letrasと呼ばれ、同時期に活躍したロペ・デ・ベガ、ケベドもこの辺りに住居を構えており、とてもいい雰囲気の地区です。セルバンテスが埋葬されている教会の裏には、ロペ・デ・ベガの家が博物館として残っており、いつかこのブログでも紹介したいと思っています。それにしてもこれらの偉大な作家の墓が、あまり断定できないというのもスペインらしい話です。ケベドなどは埋葬されてすぐに墓荒らしというか墓泥棒にあい、骨はどこかに消えてしまったようです。誰も埋葬された場はわかるのですが、正確に遺骨はないのです。
シェイクスピアのようにセルバンテスの墓も多くの観光客が訪れるようにするのだと思いますが、セルバンテスのようにスペイン文化のために貢献した人の墓が、やっと今頃になって見直されるというのは、あまり誇りに思えません。波乱万丈な人生を過ごしたセルバンテスにはピッタリのエピソードですが、観光資源として考えられた時、はじめて遺骨が見直されたという良く考えるとずる賢い話です。
昔からこのようにセルバンテスが埋葬されていることは教会の壁に示してありました。
とにかく、一度訪れる価値がある地域ですので、マドリードを訪れる際には是非どうぞ。
クリックして応援してくださいね。励みになります!Gracias.
ヨーロッパ(海外生活・情報) ブログランキングへ
スペイン料理の本も書くチャンスに恵まれました。伝統的な家庭料理がお好きな方にオススメです。
私が美味しいと思った料理で、日本でも簡単に作れるレシピを集めています。
アマゾンで好評発売中。1470円