スペインにはアルハンブラやアランフェス、セビリアのように、ある意味音楽の方が町よりも有名なところが多く、音楽の国なのだなぁ~と改めて思います。
町は音楽のメロディーとは一致しないのですが歴史は古く、2001年に世界遺産に登録されたスペイン王室の宮殿もあります。宮殿はバロック様式の建物になってしまっているので、もっと古い面影は庭の一角でしか見ることが出来ませんが、ところどころとても深い魅力のある場所が庭に残っています。
急に思いつき、数年ぶりに散策不足のアランフェスの美しい庭を巡って来ました。スペイン国王が今でも年に一度はハンティングに行くような所なので膨大な広さがあり、数回足を伸ばすくらいでは制覇出来ない規模なのです。

残念ながら宮殿はナポレオン戦争の被害などもあり、当時の豪華さが理想的な状態では残っていません。宮殿よりも庭の一角にある離宮Casa de Labradorの方が興味深い建物です。

宮殿はタホ川の流域に存在し、水路で囲まれています。Jardin de la Islaと呼ばれる小さい島もフォーマルガーデンを含むクラッシックなガーデンになっており、素晴らしい大理石の噴水が数多く残っています。

この辺りはカルロス5世やフェリペ2世ゆかりの庭。いつ訪れても感動します。土地の段差や川の流れ、彫刻の存在が極上の空間を作っています。

大理石の彫刻に目がない私にとっては至福の場所です。

ヘラクレスの噴水。どんな風に昔の人は庭を散歩したのか考えてしまいます。

こちらはアポロンの噴水。ギリシャ神話の神々を知らないと庭も絵画も分かりませんが、アーティストそれぞれの表現したい神々の解釈があるので、場合によっては全く誰なのかわかりません。
実は今回歴代王達が水路での水遊びに使った船を見学することが目的だったのですが、残念ながら写真撮影が出来ませんでした。写真はネット上で拝借したものですが、どんな船で遊覧していたのか理解していただけると思うので、何枚か写真をアップします。
こういう船はFaluaファルアと呼ばれ、ゴンドラの大型船のような感じです。馬車の博物館はよくありますが、このような王家の船のコレクションはとても珍しいので、アランフェスを訪問する機会があったら見逃せないと思います。

立派な船着き場も残っています。散策中、お気に入りの画家サンティアゴ・ルシニョールが描いた場所を幾つか発見したので、次回はPart 2でアランフェスとルシニョールについて書きますね。
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