現在スペインでは昔のカスティーリャ王国の領土を色々な自治体に分けています。カスティーリャ地方はカスティーリャ・イ・レオンとカスティーリャ・ラ・マンチャに分かれており、ドン・キホーテでよく聞くラマンチャは、こちらのカスティーリャ・ラ・マンチャとなります。
30年近く前、この地域は宝の山のように感じられました。なぜかというととてもハイクオリティの文化財が多く、観光化されていないかったために、静かに昔の旅行記に出てくるようなスペインを楽しむことが出来たのです。
美しい風景を楽しみながら新緑と花やハーブが生い茂るラ・マンチャの平原を、昔のことを思い出しながら満喫...
Palazuelosパラスエロスという要塞のような小さい町へ向かいました。
町の入口にタイルの地図があり、2キロ以上の城壁が町を囲んでいる様子がわかります。30年前に訪れた時は、寒い時期で誰も町に居なくてゴーストタウンに見えたことを思い出しました。
実に立派な門。ここを潜ると町に入ることが出来ますが、昔は扉があり時間になると扉は閉められ誰も入ることは出来なくなったのです。
城壁内の町はかなり修復されていますが、私は城壁の様子に興味があったので外側を一周することに。
美しい畑も城壁の周辺には広がっていました。こんな素晴らしい景色の畑は、まるで庭のようです。
別の門からまた町の内部へ。
石造りの古い噴水がしっかり機能していました。今でも動物が水のみ場として使っているようですし、町の人もわざわざ水を汲みに来ていました。
この町の教会について何の記憶もなかったのですが、ロマネスク様式のエントランスを残す素朴な教会。不思議と癒されるような空気が漂っていました。
昔は神父さんの家だったような建物は、お洒落にリフォームされ見惚れてしまうような趣でした。
歩き続けるとまた美しい門があり、そこを出ると別の魅力的な景色が広がります。
どこを切り抜いても絵になる美しさに圧倒されました。
この旅は野原に咲くハーブや花を見るためのものだったのですが、特にこの城壁の周りに咲く花々は最高でした。初夏を感じさせるヨーロッパらしい風景ばかりで、お花のおかげで胸が一杯になりました。
要塞は極めて男性的なものですが、こんな風にお花のシーズンに訪問すると、野性的なものと可憐なものが一緒になり奥深い美しさが溢れています。言葉にならない快感です。
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