ここ数年ベレー帽がまた人気ですね。スペインに住んでいるとベレー帽は民族衣装の一部のような感じで女性がかぶる感じでは全くないのです。特に北部では寝る時もベレー帽をとらないような人々がいるくらい、ベレー帽は必需品でかわいいおじさんがみんなかぶっています。個人的にバスク絵画がとても好きなので、私にとってのベレー帽はバスク絵画につながります。

こちらはちょっと可愛いJose Arrueという画家の作品。バスク人が皆ベレー帽をかぶっている様子がよく分かると思いますが、この絵の中だけでなくどんなタイプの絵の中でもベレー帽は登場するのです。因みに、この絵はSidreriaと呼ばれるバスクの典型的なシードル食堂の様子。今でも同じようなスタイルで食事が楽しめます。バスクに行ったら見逃せません。
話はベレー帽に戻りますが、これだけベレー帽の需要があったバスクでも10年くらい前は、その製造が存続の危機にありました。どう見ても高齢の人しか使わない帽子になっていたので、ほとんど需要がなくなっていたのです。それがロシアの軍人などへの制服用の帽子として再度輸出が盛んになったりして、最近新たにデザインもリニューアルされ女性へのアプローチも再開しています。

写真はS Semana El Pais より
有名なブロガーやモデルさんの間でも最近ベレー帽は人気アイテムとなっています。数年前は考えられなかった事なので、このバスクの伝統産業が再び広まるよう私もベレー帽は使い始めたいと思っています。実は昨年もうひとつ購入済なのですが。
おすすめはバスクで150年以上も歴史のあるベレー帽専門店がエロセギ。是非一度ご覧になってみてください。素晴らしい伝統を持つウールのベレー帽です。
嬉しいことにビルバオに行かなくては買えないかと思っていたものが、日本でも買えるようになっています。昔からベレー帽といえばエロセギなのです。スペイン語ではベレー帽は『ボイナ』なのですが、バスク語だと『チャペラ』と呼ばれます。これも面白い呼び方の違いですが、言葉の重みも違うような感じです。私の場合、ベレー帽はバスクのシンボルのひとつでもあるので、ベレー帽をかぶるとバスクの絵画の世界に入った気分に浸れます。
バスクでは看板を持つおじさん人形でさえもベレー帽おじさん。もっとベレー帽を誇らしく可愛くかぶるおじさんが増えるように、皆さんもベレー帽見直してみてくださいね。
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