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セビリャのイースター

30年もスペインに住んでいるのですが、初めてイースター真っ只中のセビリャへ行って来ました。イースター準備中のセビリャは体験したことがあったのですが、やっぱり本番のイースターを体験するのは大満足の体験でした。

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街中でキリストのエルサレムに入るシーンから磔、復活とそれぞれの場面を彫刻で復元するような演出で、舞台が連続で上映されているような感じなのです。これは体験してみないと分からないムードの中で開催されていますが、宗教儀式であるにも関わらず街中の人が年齢関係なく参加しているところがすごいのです。宗教は信者がどんどん減っているようなイメージですが、このセビリャのイースター行事は全くそんな感じはありません。

写真は告解者型の香炉。乳香が街中で焚かれています。これがたまらない芳香で意識が神秘的な世界にシフトされます。

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大部分のパレードは大聖堂へ行くので、大聖堂の近くにいれば無数のパレードに遭遇します。教会別にたくさんの団体が形成されていて、告解者の姿はそれぞれ違います。信者の多い団体はそのメンバーの多さと豪華さでとにかく迫力があります。

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刺繍もシルバーも伝統的工芸の宝物。セビリャではこのイースターがあるために、数多くの伝統工芸が今でも存続し他の地域よりも守られています。昔と比べると豪華さは減少しているようですが、偉大な伝統が存続しています。

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御神輿と同じように信者が運ぶ彫刻も芸術品ばかり。フラワーアレンジメントもレース、クリスタル、シルバー、キャンドルと私が好きなものばかりでオンパレードで1種間ずっとパレードで登場します。

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不思議な衣装ですが、これが告解者の姿。誰が何を懺悔しているかは分からないようになっていますが、告解者が天に向かう道はこのククルッチョと呼ばれる帽子と同じで、上に行けば行くほど細い道になることが、この帽子のデザインに象徴されているそうです。

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間違いなく世界中で開催される色々な祭事の中で、もっとも豪華なもののひとつだと思います。
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このカトリックの伝統を理解するのは非常に難しいことだと思いますが、参加する人々の様子を見る限り深い精神性を感じ、スペイン人の宗教観に私も共鳴します。プロテスタントにとっては偶像崇拝かもしれませんが、そういったものを超越したスペイン人のスピリチュアルものを本当に体験できるすごい催しだと思います。こんなバロックそのものの精神世界をほぼ昔のまま体験できる事が、なにより贅沢な体験だと深く思いました。

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そして、独特のマリア信仰。これは間違いなく古代から存続している地中海沿岸の人々の母に対する意識のあらわれだと思いますが、カトリックがこの古い信仰を吸収してマリア信仰にしていることは、スペインの人々には必要な祈りの世界であり、かけがえのないものであることが本当によくわかります。最高の体験でした。宗教関係なく仏教徒である日本人でも共感できるスピリチュアルな経験になると思うので、この時期を訪れるチャンスがあるなら絶対に体験するべき行事です。最もおすすめ出来る行事のひとつです。

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今回初めてヒラルダという大聖堂の塔に上りました。これも超おすすめの素晴らしい景色。

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by angel-chiho | 2018-04-06 07:59 | Trip 旅
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