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私のオリーブオイルの先生たち
ここ4,5年オリーブオイルについて専門的に調査するようになって、何人か素敵な先生とよべる人たちに恵まれています。どの方もオリーブオイルの生産者。それぞれの地域にあったオリーブ栽培をしながら、新しい企画にいろいろと取り組んでいます。一番運がよかったと感じるのは、皆私と年齢が近いこと。オイルの話だけでなく、ライフスタイルから好みまで似ている人たちばかり。ものには生産者の考えが反映されますから、同意できないコンセプトの品物のプロモーションは、私にはできないので、当然似た者同士が集まるのは普通かもしれません。

昨日、土曜日だったのですが、私のスケジュールに空きがないので、眠そうな顔をしてオフィスに来てくれたルイス。私のオイルの先生の一人。『2009年のオイルを飲んでもらいたかったんだ』と、一言。オイルはワインと同じように、その年の気候で味が左右されるので、毎年新しいものを試すのが楽しみなのです。

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まず試したのがアルベキーナ。この品種は人気の高級オイルに使われる品種で、上品なアロマと甘さが特徴なのですが、土壌が変われば香りも変わるもの。『あれ?』という感じの味と香り。なぜかというとこれはグラナダのアルベキーナだったのです。私が好きなアルベキーナは北部のリオハやレリダのもの、さすがアンダルシアで栽培されるともっと鋭い味になっていました。

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次に試したのが定番のピクアル。ルイスが最も力を入れているハエン県の特産物のような品種。問題の味はまろやかで上品。やっぱりアンダルシアの香りでした。アルベキーナが流行っているので、そこら中でアルベキーナが栽培されるようになっていますが、やっぱり土壌に合っているのでしょうか、ピクアルの味の方がずっとマイルドで奥深いものでした。味についてはルイスと私の意見は全く同じ。ブレンドするにはアルベキーナもいいかもしれませんが、ピクアルの風味は絶妙なもので、どのくらいアンダルシアの土壌に合っているのかよく理解できました。他にもいくつかオイル製造工程で重要なことを学びました。

彼とは来年にかけて計画している企画があるのですが、オーガニックなオイルを選ぶ予定です。やっぱり安全なものを紹介したいですよね。下の写真がルイスのオリーブ農園。ほとんどがピクアル種です。

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彼は歴史が大好きなので、私たちが訪問する前日はネットの歴史サイトを2時間くらい見て事前勉強をしているそうです。パートナーは大喜びで歴史の話に花が咲いていましたが、次回は農園を訪問して色々な場所を散策するようです。アンダルシアはどこを掘っても歴史が出てくるような場所なので、オリーブにプラスアルファの愉しみが山盛り。止められません。

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写真は春訪問した時のもの。ルイスとパートナーはある石について想像をめぐらせています。
# by angel-chiho | 2009-11-16 04:00 | Olive オリーブについて
トレド
今日はスペインの古都トレドへ、非常に古い儀式のミサと未公開の教会を見に行って参りました。単に古い儀式と言っても難しいと思いますが、トレドにはイスラム教徒がスペインを支配した8世紀以前に存在した、古い形式のミサが残っており、時々そのミサが催されています。

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6、7世紀の柱。まるでローマ時代を思わせる柱。

私の場合、パートナーの従妹がトレドの古いファミリーと結婚しているので、こんなチャンスをいただけたのですが、スペインでもこのモサアラベ式ミサについては知らない人が多く、知っている場合もこれはちょっとファンタジーなのではないかと言う人もいるくらい、古代ローマ時代に限りなく近い儀式です。勿論、儀式にはラテン語が多く使われ、内容もしっかりと聞くとそれぞれ意味があり、歴史や当時の人のメンタリティーを理解するのに役立ちます。一回では分からないことばかりですが、こういう儀式の研究をしている主人や専門家の従兄弟は、難しいことを話ながら二人で盛り上がっていました。

気が合うかどうか懸念していた神父様ともすっかり仲良しになれ、次回会って別のチャペルを見学する約束までして帰って来ました。

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中世スペインの典型的な壮丁を施した美しい本。宝物です。

いつも思うのですが、トレドの観光は本当に的外れなプロモーションが実施されているので、肝心なところを見逃しているような気がして仕方ありません。トレド独特の魅力が、エルグレコの方ばかりにフォーカスが当たってしまい、街自体の歴史や魅力については全く知られていないように感じます。これは私個人の意見なのですが、今日も神父様や従兄弟とこれについて話をすると、彼らも同感のようで、いつか私なりのトレドの魅力をまとめてみたいなぁとも思います。近い将来やってみたい夢のような話ですが...

未公開の教会の他、これもツーリストには一切公開されない甲冑のコレクションも見せていただきました。他にも15世紀の書籍やドキュメント、14世紀の素晴らしい衣装、刺繍など、もろもろの物を見せていただいたのですが、特に使用したことがわかる甲冑コレクションには感動しました。マドリードの王宮のものも芸術品ですが、ここではトレドの古いファミリーが使った甲冑がそのまま保存されていて、誰がいつここへ甲冑を収めたのかも書類が残っています。美術館や博物館で、いかにも清潔にしてある空間で美術品を見るよりも、私はこういうオリジナルな環境で物を見ることが大切だと益々感じています。

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昼食は甥や姪を連れてお気に入りのレストランへ。
こんな風にファミリーで素敵な一日を美術や歴史の話をしながら過ごせることは、何よりもの至福。
次回は従兄弟が所属している騎士団の重要な儀式に招待してもらいました。これも中世から変わらずに続くヨーロッパの伝統儀式。とても深いものを感じます。

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デザートの後はもう座っていられず、レストランを出たり入ったり。休暇は子連れのお客様が多くてよかった。
# by angel-chiho | 2009-11-09 08:14 | Trip 旅
聖人の骨
1週間ほど忙しくしておりました。
オリーブ農園訪問や漬物の作り方を指導してもらうために、あちらこちらを周っていたのですが、ちょうどハロウィンと祭日の11月1日があり、スペインの田舎はお墓参りの人々で賑わっていました。

1日はまるで日本のお盆のように、伝統的な風習を守っている家庭の人たちはお墓参りに行くのですが、この季節伝統的なお菓子もあり、お菓子屋さんを覗くとクリーム入りの丸いドーナツや『聖人の骨』と呼ばれる気味の悪いイメージの名前のお菓子もあります。見るだけでは分からないのですが、名前を読むとなるほどお墓参りと密接な関係にあるお菓子...もう少し違う名前はなかったのだろうかと思いますが、これもスペイン人らしい命名です。

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町中では子供たちがハロウィンを楽しんでいましたが、夜いい具合に太っている男の子の衣装を冷やかしていたのですが、なんと次の日朝買い物をしていたら、ある少年が『僕のこと誰だか分かる?』と話しかけてきたのです。前夜コスチュームで顔は見られなかったのですが、体形ですぐに誰だか分かりました。嬉しそうな少年の表情が印象に残りました。

旅行中は暑くて着替えに困るほどだったのですが、途中1日雨が降り素晴らしい秋のクリーンな色彩を楽しむことが出来ました。少しづつブログでアップしますね。
# by angel-chiho | 2009-11-06 08:35 | Food Culture 食文化
一人で300キロ
今日は最高の秋晴れ。朝連絡をとったら工房も開いているというので、ウールの毛布をオーダーに行ってきました。初めて一人で300キロ運転して、秋の風景を存分に楽しみながら快適なドライブをしてきた気分...もうしばらくこの天気が続くことを願っているところです。昨夜はストーブもつけたのですが、今日はストーブをつける必要がないくらい温かい夜になっています。カスティーリャでは嘘のような温かさです。

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12時くらいに目的地到着。運転のせいかお腹ぺこぺこだったの、大好きないつものBARにまずは直行。美味しいトルティーリャとカフェをいただき、新聞を読んでいたら定員さんが、『ちょっと変な質問してもいい?』と近づいてきました。何かと思ったら『恥ずかしい事なんだけど、日本人と中国人をどう見比べたらいいの?』という質問。勿論、その難しさを説明してあげましたが、私はなぜか一人で歩いていると、どんな秘境のような田舎に行っても、道を尋ねられることが多いのですが、今日それはいろいろな人の単なる口実だということがよく分かりました。










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なぜかパートナーといると、スペイン人は遠慮しているのかあまり話しかけてくる人はいないのですが、一人になるとこういう風に質問を突然受けたり、話しかけられたり。本当に道を尋ねられることには参っていたくらいなのですが、な~んだ、ただ外人とおしゃべりがしたいだけねという結論に今日達しました。都会だったらスペイン人に尋ねるよりも、外人に聞いたほうがいい加減なことを言わないという心理は理解できるのですが、ものすごい田舎で聞かれることはどうも意味がわからなかったのです。

毛布については次回詳しく書きますが、オーダーは無事終了。ランチは約束があったので、パンだけこの地域の美味しいものを買い帰宅。夕方隣村に支払に出かけたのですが、そこでも素晴らしい風景に出会えました。今日は一日心が満足する時間を過ごせました。

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# by angel-chiho | 2009-10-27 07:45 | Country Life 田舎生活
聖アントンの豚
今年の秋は雨不足で心配だったのですが、やっと昨日から雨が降り始めました。気温もぐっと下がるようなので秋というより冬が近い感じです。

この季節サラマンカの村々では、聖アントンの日に生贄になる放し飼いの豚の姿を見かけます。7月くらいから有名なイベリコ豚を一匹村人が育てるのです。町や村を一日中一匹の豚が悠々と自由に歩いている姿は非常に印象的で、最初は驚きましたが、とても微笑ましい伝統のひとつだと思います。

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豚は村人が1月の聖アントンの日までに十分太らせ、最終的には村の誰かのものになります。スペインでは昔から豚一頭を殺し、1年分のソーセージやハム、所謂保存食を作るという儀式『マタンサ』というものがありますが、地域によっては、そのマタンサ用の豚を村でこのように育て、宝くじのように当てるという風習が残っているのです。マタンサの儀式というか習慣は、ファミリーや地域によって違い、大体11月から1月がピークのシーズンです。マタンサには、私も何度か参加させてもらったことがありますが、豚の悲鳴と大量に血が出る作業なので、ちょっと苦悩な経験なのですが、伝統は伝統として受け入れなくてはなりませんよね。いつかマタンサでソーセージの作り方をマスターするのが、ここ数年の目標です。

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今年発見した豚は、12歳くらいの男の子がとても可愛がっていて、古い町並みの中で豚に抱きついている少年の姿は忘れられません。毎日学校から帰って、きっとまずは豚に餌をあげに行くのだろうなぁと、豚を殺してしまう儀式は悲しいけれど、子供にとっては豚をペットのように楽しめる、とてもよい行事に思えました。アーモンドや栗で村中の人に可愛がられながら育ったこのイベリコ豚、きっと味は最高でしょう。

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イベリコ豚はおっとりとしていて大人しく、みんなに撫でられられながら大きくなっていました。
あまりにも大人しくて温厚なので本当にビックリ。
# by angel-chiho | 2009-10-22 05:01 | Food Culture 食文化





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