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種を抜いて作るオリーブオイル
世の中には色々なアイデアがあるものです。オリーブオイルの説明をする時に、よく『オリーブの種はどうするのですか』と質問を受けます。通常、種は果肉と共にしっかりと潰して搾られます。種の中に抗酸化物質として重要なフェノールがたくさん含まれているので、とても重要な成分なのです。

でも、世間には種がない方が良いオリーブが出来ると思っている人もいるので、各地に実は種を抜いて搾るオリーブオイルもあるのです。
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ジャ~ン。こちらがオリーブから抜いた種。確かに潰されていません。圧搾する前に種だけ抜くのです。すごい手間ですが、現在は色々な技術が発展しているので、特別な機械が種を抜いてくれるそうです。

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こちらが完成したオリーブオイル。プレミアムオイルとして販売されています。新しいプロジェクトとしては興味深いと思いましたが、味はパンチが少ない印象でした。アルベキーナ種を搾っているので、もともとマイルドタイプのオイルですが、いつものアルベキーナよりも香りも弱い感じ。欠陥は全く感じられないオイルでした。

今のところ私は種がしっかりと搾られているオイルが好みです。

この会社の面白いところは、不動産開発をしている会社のようで、様々な地域で例えば砂利や石を掘り出し、地域の景観を破壊してしまった場合、開発後の地域を再開発としてオリーブを植えて農園を作っているそうです。こういうリサイクルというか、土地を再利用する方法もあるのですね。こういう風に、しっかりと資源を使った後の事まで考えている会社は理想的です。オリーブの事を調べていると、いつも発見があるので、実に勉強になります。

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家の光協会から『はじめてのオリーブ』という本が3月に発売となりました。パワジオ倶楽部と共に監修をさせていただきました。アマゾンなどで好評発売中です。どうぞよろしく。オリーブを生活に取り入れたい方にピッタリです。

# by angel-chiho | 2019-04-25 05:37 | Olive オリーブについて
オリーブを種から育てるには。
オリーブの種を蒔く方法をお伝えします。
オリーブは核果と呼ばれる果物のひとつなので、種はオリーブの実の中心にあり、堅い殻で保護されています。種から育てたい方は、種を傷つけないように、丁寧に殻を割って中心にあるデリケートな種を取りださなければなりません。そして、取り出した種は、水分を含んだコットンのようなものの上に置き、芽が出るのを待つのです。

先日販売となりました【はじめてのオリーブ】という書籍に、育て方は詳しく説明されていますが、種から蒔く場合はこちらのリンクを参考にどうぞ。






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オリーブについての新書が、家の光協会から2019年2月27日に発売となりました。パワジオ倶楽部・前橋と共に監修した、オリーブをはじめて楽しむ方々におすすめの本です。木の栽培からオリーブの実の漬物の作り方まで紹介しています。オリーブが好きな方必見です。アマゾンで発売中。1512円



# by angel-chiho | 2019-04-15 01:27 | Olive オリーブについて
テラコッタの伝統タイル
やっと田舎の家の修復を開始出来そうです。なぜこんなに時間が掛かるかというと、まずはカスティーリャの田舎で、正直でしっかりとした仕事をしてくれる職人を、探す事になんと10年近くかかりました。既に、何人もの人に部分的な修復はしてもらっているのですが、本格的な工事をお願いしたい人は、一人もいなかったのです。そして、信頼できる職人さんは長~い時間待たないと来てもらえないほど、待っている人が多いのも事実です。

そんな訳で早速、必要な素材のオーダーを開始しました。
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私がタイルフェッチである事は、やたらとタイルを暮らしに取り込んでいますし、日本にも長年お届けしているので、ご存知の方も多いと思うのですが、30年来、好きな素材は全く変わっていません。運よく、日本の実家でもこのテラコッタタイルを使っており、もう20年経過していますが、初日よりも美しい輝きを放っています。アンティークのテラコッタを使おうかどうか迷ったのですが、まずはこの昔から、パラドールなどでも使用されているタイルを使うことに決めました。

前橋のパワジオ倶楽部でもテラコッタタイルはふんだんに使用されています。特にパティオには、大理石とのモザイクになった床もあり、多くの方が褒めてくれている素材です。もっとテラコッタタイルについて知りたい方は、いつでもご連絡ください。喜んでアドバイスします。

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材料となる粘土は、タホ川の岸辺のもので、窯はアラビアンスタイルの窯を使います。電気を使う窯ではなく、薪を使うので、何日もかけて焼く贅沢なタイルです。写真は、タイルを自然に乾燥させている様子。この乾燥の工程も何段階もあり、タイルがゆがまないように、一枚一枚手作業で移したり積んだりしてゆきます。

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写真はそれぞれ違う乾燥工程の様子です。気の遠くなる手間をかけていますが、おまけに自然乾燥なので、天候に左右される製造法。こんな贅沢なタイルは、本当に少ないと思います。

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こちらは窯の中。初めてアラビアンスタイルの窯の中に入れてもらいました。素晴らしいエコーが響く、鐘のような音色を出る窯に驚かされました。

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窯の壁には空気口があり、穴ギリギリまでタイルが詰め込まれるそうです。次回、窯に火を入れる時は連絡してもらえるので、いつか火の入った窯の様子も紹介したいと思っています。

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この壊れた塔のようなものが窯です。窯を煉瓦の壁が囲んでいる状態ですが、熱で窯にヒビが入っているので、鉄のベルトのようなものが作られています。窯の近くにボトルを置いておくと、完全にガラスは溶けて変形してしまうそうです。
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窯の上。空気口は、こんな風にタイルで塞がれています。

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焼き上がるとこんな感じになります。このサンプルからは床の美しさが伝わらないのが残念ですが、我が家の修復の様子をアップしますので、段々と理解していただけるはずです。
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窯の周りは美しい春の草花がふんだんに生えていました。こんな自然に近い素材を、家の中に使えることは、この上なくラッキーで贅沢だと思っています。やっぱり生活空間に置く素材は、出来る限りナチュラルなものが理想的ですね。



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オリーブについての新書が、家の光協会から2019年2月27日に発売となりました。パワジオ倶楽部・前橋と共に監修した、オリーブをはじめて楽しむ方々におすすめの本です。木の栽培からオリーブの実の漬物の作り方まで紹介しています。オリーブが好きな方必見です。アマゾンで発売中。1512円




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スペイン料理の本も書くチャンスに恵まれました。伝統的な家庭料理がお好きな方にオススメです。私が美味しいと思った料理で、日本でも簡単に作れるレシピを集めています。アマゾンで好評発売中。1470円

# by angel-chiho | 2019-03-29 07:15 | お気に入り
ロエベのスパルトバッグ
まだ3月の末だというのに暖かい陽気が続いています。雨が降らないと植物が可愛そうな感じです。

ここまで暑くなってくると、服装や装飾品も夏っぽいものが欲しくなります。昨年同様ロエベでは、スパルト草を使った伝統的なスペイン工芸が、コレクションモチーフになっており、私も欲しくなってきました。コレクションの名前はGate Bag!ミニも中位のサイズも超可愛いです。カラーも明るい彩りがどんどん登場していて、見れば見るほど欲しくなる危険な存在です☺

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Loewe Gate Bag

昨年大人気だったカゴも再登場。
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可愛いですよね。おまけにこのタイプは使い勝手が良いので、秋まで重宝します。
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ミニのGate Bag. この色もオレンジも素敵。どっちがいいか本当に悩みます。ペパーミントグリーンも素敵でした。
ところで、この素材スパルト草という、スペインの籠やカーペット作りには欠かせない伝統素材です。私も15年くらい前から、この素材で作った手作りのカゴを、パワジオ倶楽部で紹介していますが、少しづつですがファンを増やしています。このロエベコレクションのおかげで、益々スパルトが日本人の目につくことを願っています。ロエベのようなブランドが、地元の伝統素材を見直し、新しいスタイルを確立してくれることは、本当に嬉しいですし、こうやって伝統は守るべきだと本当に思います。適当なデザインでは良さが伝わらないので、ロエベのような一流メーカーのデザイン力は、最大の文化への貢献です。

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私が紹介しているスパルト籠は、こんな感じです。完全に伝統的なデザインですが、これは人々が使い続けて作り上げた、最も適切な使いやすい形。とっても素敵なデザインです。興味のある方は、是非パワジオ倶楽部・前橋に問い合わせてみてください。
電話:027-254-3388



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オリーブについての新書が、家の光協会から2019年2月27日に発売となりました。パワジオ倶楽部・前橋と共に監修した、オリーブをはじめて楽しむ方々におすすめの本です。木の栽培からオリーブの実の漬物の作り方まで紹介しています。オリーブが好きな方必見です。アマゾンで発売中。1512円





















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# by angel-chiho | 2019-03-28 05:26 | お気に入り
サンティアゴ・デ・コンポステラと椿
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真冬に椿を鑑賞するために、ガリシアを訪問したいと思っていた夢が叶いました。ガリシアの椿はおそらくポルトガル経由で伝来したのだと思われますが、16世紀、17世紀に上流階級の人々が、競って世界中の植物を収集した結果が、今の植物事情を作っていると、やはり庭を鑑賞したり植物を知ることにはロマンを感じます。

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最初に訪れた公園では、バグパイプが鳴り響き、30年前初めてガリシアを訪れた時も、バクパイプの音色で朝起こされたことを思い出しました。私にとってガリシアは、サンティアゴ、バグパイプと御影石、椿、タコ、エンパナーダがキイワード。どれもこの地域に来ないと感じられない特別な感動を与えてくれます。今回は特に椿を追いかけてみましたが、アジアから伝来し、現在スペイン北部で欠かせない植物となっている椿と紫陽花は、特に魅力を感じます。
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椿とバグパイプに導かれて歩いていたら、ロサリア・デ・カストロというガリシアを代表する女性詩人の記念碑の前に出会わせました。バグパイプもここから響いて来ていたのですが、最近スペインではやたらと独立活動をする人々が、郷土音楽などを使って政治的なプロパガンダ活動をしているので、そちら系の集団かと思い深く知ろうとはしませんでした。可愛らしい民俗衣装が印象的だったのですが...
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ロサリア・デ・カストロの詩を歌詞として使う音楽家を知っているので、彼の音楽でのロサリアしか私は分からないのですが、実は彼女の生家の庭も椿で有名で、いつかその椿を見に行きたいとは思っていたのです。そんな事もあり彼女のことを調べてみたら、なんとあの日は彼女の誕生日であり、それを祝ってバグパイプの演奏があったという事に気がわかりました。変な民族活動と混同してしまい残念でしたが、偶然ロサリアの生誕祝いの場に居られたことに、一人で縁を感じてしまい、今度こそ彼女の小説を読んでから生家は訪問する決心をしました。

御影石のグレーと椿はしっくりと馴染んでおり、これ以外のコンビネーションは考えられません。椿がなかった時代は、もっとずっと寂しそうな彩だったと思います。

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椿はいくら見てもなぜか飽きません。日本ではもう少しこじんまりと椿の木を仕立ててしまうようですが、ガリシアでは相当な大木になっており、見ごたえたっぷりです。噴水の周りにあった椿も、仕立て方がヨーロピアンなので、やっぱり日本の椿とは違う印象を持ちます。

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椿を見ながらワクワク気分が増したところで、聖地サンティアゴ巡礼の目的地へ。多くの人の願いがこもるこの大聖堂は、何度訪れても深い深いスペインの神秘性を感じます。御影石のように、ずっしり重みも感じますが、私はサンティアゴは幸運の守護神だと信じているので、いつもしっかり触りに行きます。入口にあるロマネスクのミュージシャンにも必ず挨拶。
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サンティアゴの像のところで写真撮影は出来なかったのですが、近くにある別の石像と記念撮影。
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当分、サンティアゴパワーの恩恵に与れること間違いなしです。


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 2月27日から家の光協会から新しい本が発行となりました。オリーブを
 より楽しむためにデザインされている、初心者向けのオリーブ専門書。
 パワジオ倶楽部・前橋とのコラボで実現した楽しいオリーブ本です。
 アマゾンで発売中。どうぞよろしくお願い致します。
 1512円


















サンティアゴ・デ・コンポステラと椿_c0213220_3241139.jpgスペイン料理の本も書くチャンスに恵まれました。伝統的な家庭料理がお好きな方にオススメです。私が美味しいと思った料理で、日本でも簡単に作れるレシピを集めています。アマゾンで好評発売中。1470円

# by angel-chiho | 2019-03-04 07:35 | Trip 旅





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